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言志四録 / 言志録 第六十三条 已むを得ざるは避けず

凡事於吾分不得已者。當爲之不避。可得已而不已。是則自我生事。

新字:凡事於吾分不得已者。当為之不避。可得已而不已。是則自我生事。

書き下し

凡そ事の吾が分に於て已むを得ざる者は、当に之を為して避けざるべし。已むを得べくして已まざるは、是れ則ち我より事を生ずるなり。

現代語訳

およそ事柄のうち、自分の職分としてやらずには済まされないものは、避けずにやるべきである。やめることができるのにやめないのは、自分から余計な事を生み出すことである。

解説

仕事の引き受け方の基準を示した一条です。自分の立場や職分として、どうしてもやらなければならないことからは逃げてはならない。反対に、やめてもよいことをやめずに続けたり、手を広げたりするのは、自分から面倒を作り出しているのだと一斎は言います。「已むを得ざる」かどうかが判断の分かれ目で、責任感と、余計なことをしない節度の両方が求められています。先に見た、大臣は大綱を統べて「紛更労擾」してはならないという条とも通じる考え方です。やるべきことから逃げていないか、同時に、やらなくてよいことで自分や周りを忙しくしていないか。仕事を抱え込みがちな人にも、避けがちな人にも、それぞれ振り返る材料になるでしょう。

この章句が説くこと

職分責任取捨やめる勇気本分

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