易経 / 艮卦
艮其趾,未失正也。 不拯其隨,未退聽也。 艮其限,危薰心也。 艮其身,止諸躬也。 艮其輔,以中正也。 敦艮之吉,以厚終也。
新字:艮其趾,未失正也。 不拯其随,未退聴也。 艮其限,危薫心也。 艮其身,止諸躬也。 艮其輔,以中正也。 敦艮之吉,以厚終也。
書き下し
其の趾に艮まるとは、未だ正を失はざるなり。拯はずして其れ随ふとは、未だ退きて聴かざればなり。其の限に艮まるとは、危ふくして心を薫くなり。其の身に艮まるとは、諸(これ)を躬に止むるなり。其の輔に艮まるとは、中正を以てなり。艮まるに敦きの吉は、厚きを以て終ふればなり。
現代語訳
足先で止まるとは、まだ正しさを失っていないのである。上の者を救えずにただ従うとは、上の者が退いて耳を傾けてくれないからである。腰で止まるとは、危うくて心が焼けるように苦しいのである。その身で止まるとは、自分の身において止めるのである。口もとで止まるとは、中正の徳によるのである。止まることに篤くて吉とは、厚い徳をもって終わりを全うするからである。
解説
艮の爻辞に象伝が理由を添えた部分です。足先で止まるのは「未だ正を失はざるなり」、動き出す前に止まれば正しさを失わないと説きます。腰で無理に止まるのは「危ふくして心を薫くなり」で、遅すぎる我慢は心を焼くと言います。そして最後の上九は「厚きを以て終ふればなり」、厚い徳で最後まで止まり通すから吉だと結びます。止まることは一度の決断ではなく、終わりまで続ける厚みが要るのです。やめると決めたことを、途中で緩めずに守り通せているかを振り返りたいところです。
この章句が説くこと
自制止まる節度継続
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