易経 / 既濟卦
曳其輪,義无咎也。 七日得,以中道也。 三年克之,憊也。 終日戒,有所疑也。 東鄰殺牛,不如西鄰之時也;實受其福,吉大來也。 濡其首厲,何可久也。周易 第六十四卦 坎下離上 易經:未濟:亨。小狐汔濟,濡其尾,无攸利。 初六:濡其尾,吝。 九二:曳其輪,貞吉。 六三:未濟,征凶,利涉大川。 九四:貞吉,悔亡,震用伐鬼方,三年有賞于大國。 六五:貞吉,无悔,君子之光,有孚,吉。 上九:有孚于飲酒,无咎,濡其首,有孚失是。 彖曰:
新字:曳其輪,義无咎也。 七日得,以中道也。 三年克之,憊也。 終日戒,有所疑也。 東鄰殺牛,不如西鄰之時也;実受其福,吉大来也。 濡其首厲,何可久也。周易 第六十四卦 坎下離上 易経:未済:亨。小狐汔済,濡其尾,无攸利。 初六:濡其尾,吝。 九二:曳其輪,貞吉。 六三:未済,征凶,利渉大川。 九四:貞吉,悔亡,震用伐鬼方,三年有賞于大国。 六五:貞吉,无悔,君子之光,有孚,吉。 上九:有孚于飲酒,无咎,濡其首,有孚失是。 彖曰:
書き下し
其の輪を曳くとは、義として咎无きなり。七日にして得んとは、中道を以てなり。三年にして之に克つとは、憊(つか)るるなり。終日戒むとは、疑ふ所有るなり。東隣の牛を殺すは、西隣の時なるに如かざるなり。実に其の福を受くとは、吉大いに来るなり。其の首を濡らす厲ふしとは、何ぞ久しかるべけんや。周易 第六十四卦。坎下離上。易経。未済は、亨る。小狐汔(ほとん)ど済(わた)らんとして、其の尾を濡らす、利しき攸无し。初六、其の尾を濡らす、吝。九二、其の輪を曳く、貞にして吉。六三、未だ済らず、征けば凶、大川を渉るに利あり。九四、貞にして吉、悔亡ぶ。震(ふる)ひて用て鬼方を伐ち、三年にして大国に賞有り。六五、貞にして吉、悔无し。君子の光、孚有り、吉。上九、孚有りて酒を飲む、咎无し。其の首を濡らせば、孚有れども是を失ふ。彖に曰く、
現代語訳
車の輪を引き止めるとは、道理として咎がないのである。七日たてば戻ってくるとは、中の道を守るからである。三年かかって勝つとは、疲れ果てるのである。一日中戒めるとは、疑い警戒するところがあるのである。東の隣国が牛を殺して祭るのは、西の隣国が時にかなった祭りをするのに及ばないのである。実際にその福を受けるとは、吉が大いにやって来るのである。頭まで濡らして危ういとは、どうして長く続けられようか。周易 第六十四卦。下が坎(水)、上が離(火)。易経にいう。未済(まだ渡り終えていない)の卦。通じる。子狐が川をほとんど渡りかけたところで尾を濡らしてしまう。よいことはない。初六、尾を濡らしてしまう。恥をかく。九二、車の輪を後ろへ引き止める。正しくしていれば吉。六三、まだ渡り終えていない。進めば凶だが、大きな川を渡るのはよい。九四、正しくしていれば吉。後悔が消える。奮い立って鬼方を討ち、三年かかって大国から恩賞を受ける。六五、正しくしていれば吉。後悔はない。君子の徳の輝きがあり、誠がある。吉である。上九、誠をもって酒を飲んで祝う。咎はない。しかし頭まで濡らすほど溺れれば、誠があってもその正しさを失う。彖伝にいう。
解説
関連する章句
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易経・未濟卦其の尾を濡らすとは、亦極(きはみ)を知らざるなり。九二の貞吉は、中以て正を行ふなり。未だ済らず征けば凶とは、位当らざればなり。貞にして吉悔亡ぶとは、志行はるるなり。君子の光とは、其の暉(ひかり)吉なるなり。酒を飲みて首を濡らすとは、亦節を知らざるなり。
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易経・彖伝「未済(びせい)は亨(とお)る」とは、柔中を得ればなり。「小狐(しょうこ)汔(ほとん)ど済(わた)る」とは、未(いま)だ中を出でざればなり。「其の尾を濡らす、利(よ)ろしき攸(ところ)無し」とは、続けて終わらざればなり。位に當(あ)たらずと雖(いえど)も、剛柔応ずるなり。
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易経・彖伝「既済(きせい)は亨(とお)る」とは、小なる者の亨るなり。「貞(ただ)しきに利(よ)ろし」とは、剛柔正しくして位當(あ)たればなり。「初め吉なり」とは、柔中を得ればなり。「終わりに止まれば則ち乱る」とは、其の道窮(きわ)まればなり。
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易経・小過卦飛鳥以て凶とは、如何ともすべからざるなり。其の君に及ばずとは、臣は過ぐべからざるなり。従へば或いは之を戕ふとは、凶如何せん。過ぎずして之に遇ふとは、位当らざればなり。往けば厲ふし必ず戒めよとは、終に長かるべからざるなり。密云雨ふらずとは、已(すで)に上ればなり。遇はずして之を過ぐとは、已に亢(たか)ぶればなり。周易 第六十三卦。離下坎上。易経。既済は、亨ること小なり。貞に利あり。初めは吉にして終りは乱る。初九、其の輪を曳き、其の尾を濡らす、咎无し。六二、婦其の茀(ふつ)を喪ふ、逐ふ勿かれ、七日にして得ん。九三、高宗鬼方を伐ち、三年にして之に克つ、小人は用ゐる勿かれ。六四、繻(ぬれ)るに衣袽(いじょ)有り、終日戒む。九五、東隣の牛を殺すは、西隣の禴祭(やくさい)の、実に其の福を受くるに如かず。上六、其の首を濡らす、厲ふし。彖に曰く、
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易経・序卦兌(だ)とは、説(よろこ)ぶなり。説びて而る後に之を散ず、故に之を受くるに渙(かん)を以てす。渙とは、離るるなり。物は以て終に離るべからず、故に之を受くるに節を以てす。節して之を信ず、故に之を受くるに中孚を以てす。其の信有る者は必ず之を行う、故に之を受くるに小過を以てす。物に過ぐること有る者は必ず済(な)す、故に之を受くるに既済(きせい)を以てす。物は窮まるべからざるなり、故に之を受くるに未済(びせい)を以てし、終わる。
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易経・象伝火水上に在るは未済なり、君子は以て慎みて物を辨じ方に居らしむ。
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