弟子規 / 謹・用人物
用人物、須明求、倘不問、即為偷 借人物、及時還、後有急、借不難
新字:用人物、須明求、倘不問、即為偸 借人物、及時還、後有急、借不難
書き下し
人の物を用いるには、須く明らかに求むべし。倘し問わざれば、即ち偸と為す。 人の物を借りれば、時に及びて還せ。後に急有らば、借りること難からず。
現代語訳
人の物を使うときは、必ずはっきりと断って求めなさい。もし尋ねなければ、それは盗みになります。 人の物を借りたら、期日までに返しなさい。のちに急な入り用ができたとき、借りるのが難しくなりません。
解説
断りなく使えば盗みと同じ、という言い切りが強く印象に残る条です。ここで言う物は道具や金銭に限らず、他人の時間や成果、アイデアも含めて読めます。後半は、返す期限を守ることが、のちの信用の貯金になるという、実利を含んだ教えです。借りたものを約束どおり返す人には、次に困ったとき、また貸してもらえます。仕事では、同僚の資料を黙って流用しない、借りた予算や人員を期限どおり戻す、といった場面があてはまります。信用は、小さな貸し借りの積み重ねで、静かにできあがっていきます。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
用人物明求為偸借人物及時還信用
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