伝習録 / 黄省曾録
先生曰:「學問也要點化,但不如自家解化者,自一了百當,不然,亦點化許多不得。」
新字:先生曰:「学問也要点化,但不如自家解化者,自一了百当,不然,亦点化許多不得。」
書き下し
先生曰く、「学問も也(また)点化を要す。但だ自家、解化する者の、自ら一了百当なるに如かず。然らずんば、亦た点化するも許多、得ず」と。
現代語訳
先生は言われた。「学問も指し示してもらうことが要る。しかし自分で解き明かす者が、一つで百に当たるのには及ばない。そうでなければ、指し示しても、多くは得られない」。
解説
学びや成長において、誰かに教えてもらうことはもちろん大切です。しかし、本当に深く身につき、応用が利くのは、自分で試行錯誤し、自力で答えを見つけ出した経験です。この一節は、自分で解き明かした時の学びは「一つで百に当たる」ほどの価値があると語ります。また、他者からの助言やヒントも、自分で考え、受け入れる準備ができている人にこそ響き、大きな力となるでしょう。自ら探求する姿勢が、真の成長を促します。
この章句が説くこと
学問也要点化但不如自家解化者自一了百当主体性学問成長
関連する章句
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『玉勝間』四の巻 前後と説のかはる事同じ人の説の、こことかしこと行きちがいて、ひとしからざるは、いづれによるべきぞと、まどわしくて、大かたその人の説、すべて浮きたる心地のせらるる、そは一わたりはさる事なれども、なおさしも有らず。初めより終りまで、説のかわれる事無きは、なかなかにおかしからぬかたも有るぞかし。初めに定めおきつる事の、ほどへて後に、またことなるよき考えの出で来るは、常にある事なれば、初めとかわれる事あるこそよけれ。年をへて、学問進みゆけば、説は必ずかわらでかなわず。またおのがはじめの誤りを、後に知りながらは、つつみかくさで、きよく改めたるも、いと善き事なり。殊にわが古学の道は、近きほどより開けそめつる事なれば、すみやかに尽くは考えつくすべきに有らず。人を経、年を経てこそ、つぎつぎに明らかには成りゆくべきわざなれば、一人のときごとの中にも、さきなると後なると異なる事は、もとより有らではえ有らぬわざなり。そは一人の生のかぎりの程にも、つぎつぎ明らかに成りゆくなり。さればそのさきのと後のとの中には、後の方をぞ、その人の定まれる説とはすべかりける。
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