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大学或問 / 『大学或問』余米の管理と役人

(問)諸侯の餘米幷に家中の餘米はいかゞ、 (答)諸侯のたくはへ米上へ取給ふ事はなけれども、所帶は上より聞給ふべし、役人有て其多少を記すべし、諸大名借銀の返辨も上より下知あるべければ、其家中の借銀も其主人より下知あるべし、

新字:(問)諸侯の余米幷に家中の余米はいかゞ、 (答)諸侯のたくはへ米上へ取給ふ事はなけれども、所帯は上より聞給ふべし、役人有て其多少を記すべし、諸大名借銀の返弁も上より下知あるべければ、其家中の借銀も其主人より下知あるべし、

書き下し

(問)諸侯の餘米幷に家中の餘米はいかゞ、 (答)諸侯のたくはへ米上へ取給ふ事はなけれども、所帶は上より聞給ふべし、役人有て其多少を記すべし、諸大名借銀の返辨も上より下知あるべければ、其家中の借銀も其主人より下知あるべし、

現代語訳

問う。大名の余り米と、家中の余り米はどうするのか。 答える。大名の蓄え米を、上(幕府)が取り上げなさることはないが、その内情は上が聞き届けるべきである。役人を置いて、その多少を記録させる。諸大名の借銀の返済も、上から指示があるはずだから、その家中の借銀も、その主人から指示がある。

解説

短い問答ですが、蓄えの扱いについて蕃山の考えがよく表れています。上は蓄えを取り上げず、ただし内情は把握し、役人を置いて多少を記録させるというものです。借銀の返済も、幕府から大名へ、大名から家中へと、指示を順に下ろす形にします。奪うことなく見える化し、責任の経路をはっきりさせる運営と言えます。現代の組織でも、予算や余剰を取り上げずに可視化し、上位の方針を現場まで一貫して伝える仕組みがあると、無用な不信を避けられます。管理と信頼の両立を考える材料になります。
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この章句が説くこと

余米蓄え役人記録借銀返済

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