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智囊 / 雄略・竇良女

李希烈入汴時,強娶參軍竇良之女。女顧其父曰:「慎無戚,我能滅賊。」女聞希烈將陳仙奇忠勇,因勸希烈任之;又聞其妻亦竇姓,言於希烈,願與通家往來,以結其心。及希烈有疾,竇女乘間謂仙奇妻曰:「賊雖強,終必敗,奈何?」妻以告仙奇,仙奇始悟,賂醫人使毒殺之,希烈已死。子不肯發喪,欲悉誅諸將而自立,適有獻桃者,竇女請分遺諸將以示暇,因染帛裹絮如桃狀,而藏書信於中,仙奇妻剖桃,始知希烈凶信,仙奇乃率兵入,斬希烈子,並梟希烈一門共七首,獻諸天子。詔拜淮西節度使。

新字:李希烈入汴時,強娶参軍竇良之女。女顧其父曰:「慎無戚,我能滅賊。」女聞希烈将陳仙奇忠勇,因勧希烈任之;又聞其妻亦竇姓,言於希烈,願与通家往来,以結其心。及希烈有疾,竇女乗間謂仙奇妻曰:「賊雖強,終必敗,奈何?」妻以告仙奇,仙奇始悟,賂医人使毒殺之,希烈已死。子不肯発喪,欲悉誅諸将而自立,適有献桃者,竇女請分遺諸将以示暇,因染帛裹絮如桃状,而蔵書信於中,仙奇妻剖桃,始知希烈凶信,仙奇乃率兵入,斬希烈子,並梟希烈一門共七首,献諸天子。詔拝淮西節度使。

書き下し

李希烈が汴に入ったとき、参軍の竇良の女を強いて娶った。女は父を顧みて言った、「慎んで戚うことなかれ。我は賊を滅ぼせる。」女は希烈の将の陳仙奇が忠勇であると聞き、よって希烈にこれを任ずることを勧めた。また、その妻もまた竇姓であると聞き、希烈に言って、通家して往来することを願い、以てその心を結んだ。希烈に疾があるに及び、竇女は間に乗じて仙奇の妻に謂って言った、「賊は強いといえども、終には必ず敗れます。どうしますか。」妻が仙奇に告げ、仙奇ははじめて悟り、医人に賂して毒殺させ、希烈は已に死んだ。子は喪を発することを肯んぜず、悉く諸将を誅して自ら立とうとした。たまたま桃を献じる者があり、竇女は分け遺って諸将に示し暇を示すことを請い、因って帛を染めて絮を裹み桃の状のようにして、書信をその中に藏した。仙奇の妻が桃を剖り、始めて希烈の凶信を知った。仙奇は兵を率いて入り、希烈の子を斬り、並びに希烈の一門を梟して共に七首し、天子に献じた。詔して淮西節度使に拝した。

現代語訳

李希烈が汴州に入ったとき、参軍の竇良の娘を無理やり妻にした。娘は父を振り返って言った。「どうか悲しまないでください。私が賊を滅ぼしてみせます。」娘は、希烈の部将の陳仙奇が忠義で勇敢だと聞き、希烈に彼を重用するよう勧めた。また、その妻も竇姓だと聞き、希烈に頼んで、同族として家同士で行き来することを許してもらい、それによって仙奇の心を結びつけた。希烈が病気になると、竇氏はその機会に仙奇の妻に言った。「賊はいくら強くても、いずれ必ず敗れます。そのとき、あなたはどうなさいますか。」妻が仙奇にそれを告げ、仙奇ははじめて悟り、医者に賄賂を贈って希烈を毒殺させた。希烈はすでに亡くなっていた。その子は喪を発表せず、すべての将軍を誅殺して自ら後を継ごうとした。ちょうど桃を献上する者がいて、竇氏はそれを諸将に分け与え、心にゆとりがあることを示すよう願い出て、絹を染めて綿を包み、桃の形に見せかけ、中に手紙を隠した。仙奇の妻が桃を割って、はじめて希烈の死の知らせを知った。仙奇は兵を率いて入り、希烈の子を斬り、希烈の一門を斬って、合わせて七つの首を天子に献上した。詔により、仙奇は淮西節度使に任命された。

解説

竇氏は、敵の内部にいる立場を使って、まず陳仙奇を重用させ、さらに妻同士の関係を通じて情報と信頼の経路を作りました。反乱の中枢に入り込み、内部から崩す長期計画です。桃の中に書状を隠した最後の場面は、監視下での連絡手段としての工夫でもあります。自分が不本意な立場に置かれたとき、嘆くより、その立場から得られる影響力を最大限に活かす発想が示されます。また、影響を及ぼしたい相手に直接ではなく、関係の近い人を通じて働きかける方法も参考になります。ただし、毒殺や一門の殺害を含む話であり、現代では倫理的に受け入れられない手段である点は留意が必要です。

この章句が説くこと

我能滅賊通家往来桃内部工作人脈情報伝達

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