導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

智囊 / 詰奸・王浟

北齊王浟為定州刺史。有人被盜黑牛,背上有毛。韋道建曰:「王浟捉賊,無不獲者,得此,可為神。」浟乃詐為上符,若甚急,市牛皮,倍酬價值。使牛主認之,因獲其盜。定州有老母,姓王,孤獨。種菜二畝,數被偷。浟乃令人密往書菜葉為字。明日市中看葉有字,獲賊。爾後境內無盜。

新字:北斉王浟為定州刺史。有人被盗黒牛,背上有毛。韋道建曰:「王浟捉賊,無不獲者,得此,可為神。」浟乃詐為上符,若甚急,市牛皮,倍酬価値。使牛主認之,因獲其盗。定州有老母,姓王,孤独。種菜二畝,数被偸。浟乃令人密往書菜葉為字。明日市中看葉有字,獲賊。爾後境内無盗。

書き下し

北斉の王浟、定州刺史と為る。人の黒牛を盗まるる有り、背上に毛有り。韋道建曰く、「王浟は賊を捉うるに獲ざる無し。此を得なば、神と為すべし」と。浟乃ち詐りて上符を為り、甚だ急なるが若くし、牛皮を市わしめ、価値を倍酬す。牛主をして之を認めしめ、因りて其の盗を獲たり。定州に老母有り、姓は王、孤独なり。菜を種うること二畝、数ば偸まる。浟乃ち人をして密かに往きて菜の葉に字を書かしむ。明日、市中に葉を看るに字有り、賊を獲たり。爾後、境内に盗無し。

現代語訳

北斉の王浟が定州の刺史であった。ある人が黒い牛を盗まれ、背中に毛があった。韋道建は言った。「王浟は賊を捕らえれば必ず捕らえる。これを捕らえたら、神というべきだ」。王浟はそこで、偽の上からの命令書を作り、たいへん急ぎであるかのように装い、牛の皮を買い求めさせ、値を倍にして支払った。牛の持ち主にこれを見分けさせ、その結果、盗賊を捕らえた。定州に一人の老母がいて、姓は王といい、身寄りがなかった。二畝の菜園を作っていたが、たびたび盗まれた。王浟は人にこっそり行って菜の葉に字を書かせた。翌日、市場で葉を見ると字があり、賊を捕らえた。それ以後、境内には盗賊がいなくなった。

解説

王浟は、盗品の牛の皮が売りに出されることを見越して、高値で皮を買う命令を出し、おびき寄せました。また菜の葉に字を書いて目印をつけ、市場に出回る流れの先を押さえました。盗みの出口である売り先を押さえるのが決め手です。犯人を追うより、盗品が必ず通る場所に目印と網を置くという発想は、不正の防止にも使えます。管理職も、不正が起こりやすい経路、すなわち出口側に目印や確認の仕組みを設けておくことで、後から追うよりも確実に問題を発見できるでしょう。

この章句が説くこと

黒牛牛皮を市う菜の葉に字を書く市場出口を押さえる仕組み

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る