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智囊 / 經務・賀盛瑞

嘉靖中,修三殿。中道階石長三丈,闊一丈,厚五尺,派順天等八府民夫二萬,造旱船拽運。派府縣佐二官督之,每里掘一井以澆旱舡、資渴飲,計二十八日到京,官民之費總計銀十一萬兩有奇。萬曆中鼎建兩宮大石,御史亦有僉用五城人夫之議。工部郎中賀盛瑞用主事郭知易議,造十六輪大車,用騾一千八百頭拽運,計二十二日到京,費不足七千兩。又造四輪官車百輛,召募殷實戶領之,拽運木石,每日計騾給直。其車價每輛百金,每年扣其運價二十兩,以五年為率,官銀固在,一民不擾。慈寧宮石礎二十餘,公令運入工所,內監嘩然言舊。公曰:「石安得言舊?一鑿便新。有事我自當之,不爾累也!」

新字:嘉靖中,修三殿。中道階石長三丈,闊一丈,厚五尺,派順天等八府民夫二万,造旱船拽運。派府県佐二官督之,毎里掘一井以澆旱舡、資渇飲,計二十八日到京,官民之費総計銀十一万両有奇。万暦中鼎建両宮大石,御史亦有僉用五城人夫之議。工部郎中賀盛瑞用主事郭知易議,造十六輪大車,用騾一千八百頭拽運,計二十二日到京,費不足七千両。又造四輪官車百輛,召募殷実戸領之,拽運木石,毎日計騾給直。其車価毎輛百金,毎年扣其運価二十両,以五年為率,官銀固在,一民不擾。慈寧宮石礎二十余,公令運入工所,内監嘩然言旧。公曰:「石安得言旧?一鑿便新。有事我自当之,不爾累也!」

書き下し

嘉靖中、三殿を修す。中道の階石は長さ三丈、闊さ一丈、厚さ五尺。順天等八府の民夫二万を派し、旱船を造りて拽運す。府県の佐二官を派して之を督せしめ、里ごとに一井を掘り、以て旱舡を澆ぎ、渴飲を資け、二十八日にして京に到るを計る。官民の費は総計して銀十一万両有奇。万暦中、鼎建の両宮の大石も、御史亦た五城の人夫を僉用するの議あり。工部郎中賀盛瑞は、主事郭知易の議を用い、十六輪の大車を造り、騾一千八百頭を用いて拽運し、二十二日にして京に到るを計る。費は七千両に足らず。又た四輪の官車百輛を造り、殷実の戸を召募して之を領せしめ、木石を拽運し、毎日騾を計りて直を給す。其の車価は輛ごとに百金、毎年その運価二十両を扣し、五年を以て率と為し、官銀は固より在り、一民も擾がず。慈寧宮の石礎二十余あり、公、令して工所に運入せしむ。内監は嘩然として旧しと言う。公曰く、「石、安んぞ旧しと言うを得ん。一鑿すれば便ち新たなり。事あらば我自ら当たらん。爾の累ならざるなり」と。

現代語訳

嘉靖年間、三殿を修理した。中央の通路の階段石は長さ三丈、幅一丈、厚さ五尺であった。順天など八府の人夫二万人を割り当て、旱舟(車のついた台)を造って引かせた。府県の副官二人を派遣して監督させ、里ごとに井戸を一つ掘って旱舟に注ぐ水と喉の渇きを癒やす水を確保し、二十八日で京に着く計画だった。官民の費用は合計で銀十一万両余りであった。万暦年間、新たに建てる二つの宮殿の大石の運搬でも、御史は五城の人夫を徴発する案を出した。工部郎中の賀盛瑞は、主事郭知易の案を採用し、十六輪の大車を造り、騾馬一千八百頭で引かせ、二十二日で京に着くと計算した。費用は七千両に足りなかった。また四輪の官車百輛を造り、資産のある戸を募ってこれを預からせ、木や石を運ばせ、毎日、騾馬の数に応じて賃金を払った。その車の値段は一輛百金で、毎年運搬賃から二十両を差し引き、五年で返済する割合とし、官の銀は元のまま残り、一人の民も煩わさなかった。慈寧宮の石の礎石が二十余あり、公は命じて工事現場に運び入れさせた。宦官たちはやかましく「古い」と言った。公は言った。「石が古いなどと言えるものか。一度鑿を入れればすぐ新しくなる。何かあれば私が責任を負う。あなたたちに累を及ぼさない」。

解説

同じ石の運搬でも、人夫を二万人徴発して十一万両かけた旧来の方法から、大型の車と騾馬を使って七千両足らずに抑えた方法へ切り替えた話です。人手に頼らず設備と資本で解く工夫に、百輛の官車を民に預けて賃金から車代を引くという、官の資金を減らさない運用も加わっています。旧来の石材を使うことに宦官が反対したときは、鑿を入れれば新しくなると言い切り、責任を自分が負うと宣言しました。管理職は、慣行の人海戦術を設備投資に置き換える発想と、部下の不安を背負う責任の取り方を、同時に学べます。

この章句が説くこと

十六輪大車騾一千八百頭一民不擾一鑿便新有事我自当之設備投資

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