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智囊 / 經務・李泌

唐制:府兵平日皆安居田畝,每府有折衝領之,折衝以農隙教習戰陣,國家有事征發,則以符契下其州及府,參驗發之。至所期處,將帥按閱,有教習不精者,則罪其折衝,甚者罪及刺史。軍還,則賜勳加賞,便道罷之。行者近不逾時,遠不經歲。高宗以劉仁軌為洮河鎮守,以圖吐蕃,始有久戍之役。

新字:唐制:府兵平日皆安居田畝,毎府有折衝領之,折衝以農隙教習戦陣,国家有事征発,則以符契下其州及府,参験発之。至所期処,将帥按閲,有教習不精者,則罪其折衝,甚者罪及刺史。軍還,則賜勲加賞,便道罷之。行者近不逾時,遠不経歳。高宗以劉仁軌為洮河鎮守,以図吐蕃,始有久戍之役。

書き下し

唐制、府兵は平日皆な田畝に安居し、府ごとに折衝有りて之を領す。折衝は農隙を以て戦陣を教習し、国家に事有りて征発すれば、則ち符契を以て其の州及び府に下し、参験して之を発す。期する所の処に至れば、将帥按閲し、教習精しからざる者有れば、則ち其の折衝を罪し、甚だしき者は罪刺史に及ぶ。軍還れば、則ち勲を賜い賞を加え、便道に之を罷む。行く者は近ければ時を逾えず、遠ければ歳を経ず。高宗、劉仁軌を以て洮河鎮守と為し、以て吐蕃を図らしむ。始めて久戍の役有り。

現代語訳

唐の制度では、府兵は平時には皆、田畑で安らかに暮らし、府ごとに折衝府の将がこれを統率した。折衝は農作業の暇に戦いの陣立てを教え習わせ、国家に事があって徴発する時には、割符を州と府に下し、照合して出動させた。指定の場所に着くと、将帥が検閲し、訓練が行き届いていない者があれば、その折衝を罰し、ひどければ罪は刺史にまで及んだ。軍が帰還すれば、功績に応じて褒賞を与え、帰り道で解散した。出征する者は、近ければ季節をまたがず、遠くても一年を越えなかった。高宗が劉仁軌を洮河鎮守として吐蕃に備えさせた時から、初めて長期の守備の役が始まった。

解説

唐初の府兵制は、兵が平時は農耕に従事し、必要な時だけ徴発され、役目が終われば帰る仕組みでした。出征の期間にも限りがあり、訓練が不十分なら指揮官を罰するという責任の所在も明確です。この安定した制度が、高宗の時代の長期守備の要請から崩れ始めたと示されています。現代の組織でも、通常業務と非常時対応を両立させる制度は、一度例外的な長期負担を認めると、後戻りが難しくなります。例外を恒常化させないことが、制度の健全さを守る鍵です。

この章句が説くこと

府兵農隙教習久戍之役制度の崩れ人材登用責任の所在

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