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智囊 / 經務・趙抃・黃震

趙清獻公熙寧中知越州。兩浙旱蝗,米價踴貴,飢死者相望。諸州皆榜衢路立告賞,禁人增米價。公獨榜通衢,令有米者增價糶之。於是米商輻輳,米價更賤。〔馮述評〕大凡物多則賤,少則貴。不求賤而求多,真曉人也。撫州飢,黃震奉命往救荒,但期會富民耆老,以某日至,至則大書「閉糴者籍,強糴者斬」八字揭於市,米價遂平。

新字:趙清献公熙寧中知越州。両浙旱蝗,米価踴貴,飢死者相望。諸州皆榜衢路立告賞,禁人增米価。公独榜通衢,令有米者增価糶之。於是米商輻輳,米価更賤。〔馮述評〕大凡物多則賤,少則貴。不求賤而求多,真暁人也。撫州飢,黄震奉命往救荒,但期会富民耆老,以某日至,至則大書「閉糴者籍,強糴者斬」八字掲於市,米価遂平。

書き下し

趙清献公、熙寧中に越州を知す。両浙は旱蝗にして、米価踴貴し、飢死する者相い望む。諸州は皆な榜を衢路に立てて告賞し、人の米価を増すを禁ず。公は独り通衢に榜し、米有る者をして価を増して之を糶せしむ。是に於いて米商輻輳し、米価更に賤し。〔馮述評〕大凡物は多ければ則ち賤く、少なければ則ち貴し。賤きを求めずして多きを求む、真に人に暁かなる者なり。撫州飢え、黄震、命を奉じて往きて荒を救う。但だ富民耆老を期会し、某日に至らしむ。至れば則ち大書して「閉糴する者は籍し、強糴する者は斬る」の八字を市に掲ぐ。米価遂に平らかなり。

現代語訳

趙清献公(趙抃)は熙寧年間に越州の長官になった。両浙は日照りと蝗害で、米価が高騰し、餓死者が相次いで見られた。他の州では皆、街道に掲示を立てて告発に賞を出し、人々が米の値を上げることを禁じた。公だけは大通りに掲示を出し、米を持つ者は値を上げて売ってよいとした。すると米の商人が集まり、米の値はかえって下がった。〔馮述評〕およそ物は多ければ安く、少なければ高い。安さを求めずに多さを求めるとは、本当に人の理を知る者だ。撫州が飢饉になり、黄震は命を受けて救済に赴いた。ただ富民と長老を呼び集め、ある日に集まるよう言った。集まった者たちには、大きく「米の売り惜しみをする者は財産を没収し、無理に買い取る者は斬る」の八字を書いて市に掲げた。米の値は結局落ち着いた。

解説

他の州が価格の統制と告発で米不足に対応する中、趙抃は逆に値上げを認め、米商人を集めて供給を増やしました。物が多ければ安くなるという市場の原理を理解した、見事な逆張りです。馮夢龍も、安さを求めず多さを求めたと評価します。黄震も、売り惜しみと強引な買い取りの両方を禁じる八字を掲げ、双方の秩序を保つ布告で相場を鎮めました。現代でも、価格を力ずくで抑え込むより、供給を増やす環境を整える方が、混乱を早く収める場合が多いと分かります。

この章句が説くこと

物多則賤令有米者増価糶之閉糴者籍強糴者斬市場原理危機管理供給

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