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文武訓 / 文訓上

其故は、士卒の數、領内の民數、國郡の廣狹、田數、年貢所納の多少をかんがへ、國家の用分を制し、分限をはかり、入をはかりて出すことをさだめ、軍法において、敵身方の人數をはかり、土地の遠近廣狹をかんがふるにも、皆算數を用ひざれば、其詳なること知りがたし。是を以て、算を知らざれば、萬の事をはかるに、おろそかにしてつたなし。

新字:其故は、士卒の数、領内の民数、国郡の広狭、田数、年貢所納の多少をかんがへ、国家の用分を制し、分限をはかり、入をはかりて出すことをさだめ、軍法において、敵身方の人数をはかり、土地の遠近広狭をかんがふるにも、皆算数を用ひざれば、其詳なること知りがたし。是を以て、算を知らざれば、万の事をはかるに、おろそかにしてつたなし。

書き下し

其故は、士卒の数、領内の民数、国郡の広狭、田数、年貢所納の多少をかんがへ、国家の用分を制し、分限をはかり、入をはかりて出すことをさだめ、軍法において、敵身方の人数をはかり、土地の遠近広狭をかんがふるにも、皆算数を用ひざれば、其詳なること知りがたし。是を以て、算を知らざれば、万の事をはかるに、おろそかにしてつたなし。

現代語訳

その理由は、士卒の数、領内の民の数、国や郡の広さ、田の数、年貢の納める量の多少を考え、国家の費用の割り振りを定め、分限をはかり、収入をはかって支出を決め、軍法においては敵味方の人数をはかり、土地の遠近や広さを考えるにも、すべて算数を用いなければ、その詳しいことは知りがたいからです。こういうわけで、算を知らなければ、あらゆる事をはかるのに、おろそかでつたないものとなります。

解説

前段の「大名こそ算法を知れ」の理由を具体的に並べています。人員、民の数、土地の広さ、年貢、予算の配分、「入るを量りて出ずるを為す」財政、さらに戦での兵力比や距離まで、統治のすべてが数字にかかっていると言います。「入をはかりて出す」は『礼記』王制篇の財政の原則を踏まえた言い方です。現代の経営でも、人件費、売上、在庫、市場の規模を数字でつかめない人は判断を誤ります。家計の管理にもそのまま当てはまる教えです。

この章句が説くこと

算法財君主経営倹約

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