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武家家訓集 / 朝倉敏景十七箇条第十一条

一さのみ事闕候はずば、他國の浪人などに、右筆させらる間敷事、

新字:一さのみ事闕候はずば、他国の浪人などに、右筆させらる間敷事、

書き下し

一、さのみ事闕け候はずば、他國の浪人などに、右筆させらるまじき事、

現代語訳

それほど人手に事欠かないのであれば、他国の浪人などに、右筆(書記役)をさせてはならない。

解説

第十一条は、さほど人手に困らないのであれば、他国の浪人などに右筆を務めさせてはならないと定めます。右筆は文書を書き記す役で、家中の事情や機密に触れやすい立場です。本文は理由を述べていませんが、素性の知れない外部の者に内情を預けない用心と読めます。ただ、これは条文からの推測です。必要なときに限って外から人を入れるという但し書きの構えもあります。現代でも、経理、人事、法務、文書管理のように内情を知る業務を外部に出す際は、守秘の範囲と責任の所在を決めておく必要があります。人手不足を理由に急いで外へ頼む前に、内部で担える形を探す視点にもなります。

この章句が説くこと

機密保持外部委託右筆内部統制守秘武家家訓集

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