武治提要 / 民政・第8段
民間邪法を信じて、黨を結、或は盜賊を業として、人を殺し、或は不孝不弟にして、其父母及兄を蔑如し、或は天下通行の大法を乖戾するものゝごとき、各其罪に應ずるの刑無んばあるべからず。或は小民の女子父母いまだゆるさゞるに嫁し、或は貧民の婦價を得て富家の少年に通ずるごとき、これ皆鄭衛の遺風にして、聖賢の情を以て糺すときは、のがるべからざるの刑人なり。然れども時勢に依て必とすべからざるの罪あり。蓋し如此の品類、用捨の密意なくんばあるべからず。
新字:民間邪法を信じて、党を結、或は盗賊を業として、人を殺し、或は不孝不弟にして、其父母及兄を蔑如し、或は天下通行の大法を乖戻するものゝごとき、各其罪に応ずるの刑無んばあるべからず。或は小民の女子父母いまだゆるさゞるに嫁し、或は貧民の婦価を得て富家の少年に通ずるごとき、これ皆鄭衛の遺風にして、聖賢の情を以て糺すときは、のがるべからざるの刑人なり。然れども時勢に依て必とすべからざるの罪あり。蓋し如此の品類、用捨の密意なくんばあるべからず。
書き下し
民間邪法を信じて、黨を結、或は盜賊を業として、人を殺し、或は不孝不弟にして、其父母及兄を蔑如し、或は天下通行の大法を乖戾するものゝごとき、各其罪に應ずるの刑無んばあるべからず。或は小民の女子父母いまだゆるさゞるに嫁し、或は貧民の婦價を得て富家の少年に通ずるごとき、これ皆鄭衛の遺風にして、聖賢の情を以て糺すときは、のがるべからざるの刑人なり。然れども時勢に依て必とすべからざるの罪あり。蓋し如此の品類、用捨の密意なくんばあるべからず。
現代語訳
民間で邪な教えを信じて徒党を組み、あるいは盗賊を生業として人を殺し、あるいは不孝・不悌で父母や兄を軽んじ、あるいは天下通行の大法に背く者には、それぞれ罪に応じた刑がなければなりません。小民の娘が父母のまだ許さないうちに嫁ぎ、貧しい民の妻が代金を得て富家の若者と通じるようなことは、みな鄭・衛の国の風俗の名残であり、聖賢の情で糺せば、逃れられない刑人です。しかし、時勢によって、必ずしも罰すべきでない罪もあります。こうした種類のものには、取捨を決める密かな配慮がなければなりません。
解説
この章句が説くこと
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