武治提要 / 明事物・第3段
武義の事物、更にこれを明にするにあり。治世に居てこれを明にせざるときは、先勝て而後に戰ことを得難し。人物器械城陣行營のごときは物なり、客主攻守武略戰律のごときものは皆事なり、各其綱目あつて紊るべからず。
新字:武義の事物、更にこれを明にするにあり。治世に居てこれを明にせざるときは、先勝て而後に戦ことを得難し。人物器械城陣行営のごときは物なり、客主攻守武略戦律のごときものは皆事なり、各其綱目あつて紊るべからず。
書き下し
武義の事物、更にこれを明にするにあり。治世に居てこれを明にせざるときは、先勝て而後に戰ことを得難し。人物器械城陣行營のごときは物なり、客主攻守武略戰律のごときものは皆事なり、各其綱目あつて紊るべからず。
現代語訳
武義の事物は、さらにこれを明らかにすることが大切である。治世にいてこれを明らかにしなければ、先に勝ってからのちに戦うことは難しい。人・物・器械・城・陣・行営のようなものは物であり、客と主、攻と守、武略、戦律のようなものはみな事である。それぞれに綱目があって、乱してはならない。
解説
武の領域でも、事物を明らかにすることが大切だと述べる段です。治世のうちにこれを明らかにしておかなければ、先に勝ってから戦うことは難しいとされます。人や器械、城、陣、行営は物、客と主、攻と守、武略、戦律は事だと分類します。つまり、準備の段階で整理が終わっていることが、勝ち方の前提になるという考え方です。平時の整理こそが戦いの質を決める、と言い換えられます。いまの仕事でも、人員や設備、拠点などの物と、攻めと守りの方針、戦略、ルールなどの事を、日頃から整理しておけば、いざという時に動きが速くなります。競争が始まってから整え直すのでは間に合いません。
この章句が説くこと
武義事物先勝準備平時戦律
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