武治提要 / 齊家・第1段
齊家は五倫の交際にして、營中事物の敎なり。爰に至て其條理始て多端に至る、簡帙の得て能盡すべきにあらず。五倫の交際、營中の事物、其のりあつて察るゝことなき、これを齊家と云り。
新字:斉家は五倫の交際にして、営中事物の教なり。爰に至て其条理始て多端に至る、簡帙の得て能尽すべきにあらず。五倫の交際、営中の事物、其のりあつて察るゝことなき、これを斉家と云り。
書き下し
齊家は五倫の交際にして、營中事物の敎なり。爰に至て其條理始て多端に至る、簡帙の得て能盡すべきにあらず。五倫の交際、營中の事物、其のりあつて察るゝことなき、これを齊家と云り。
現代語訳
斉家とは、五倫の交わりであり、陣営の中の事物についての教えです。ここに至って、その筋道ははじめて多方面にわたり、書物で尽くせるものではありません。五倫の交わりと陣営の中の事物に、法則があって行き届いていることを、斉家といいます。
解説
この段は、斉家を五倫の交わりと、陣営の中の事物についての教えとして定義しています。ここでの「家」は、武将のもとにある陣営も含めた広い意味で使われているようです。筋道が多方面にわたり、書物では尽くせないと断っているので、以降の段で扱う項目は要点にとどまるという前置きの役割も持ちます。現代の仕事に引き寄せると、自分の家庭や部署、チームという小さな単位を整えることが、より大きな組織を治める前提になる、という読み方ができます。マニュアルでは書き切れない日常の運営を、法則と目配りで行き届かせる大切さを示す段です。
この章句が説くこと
斉家五倫陣営日常運営筋道武治提要
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