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武治提要 / 武德・第7段

本朝と外國と共に六合の內にあつて、如此其主意相反する所以は、蓋し太古艸昧の風化萬世に習來因循し、以て天下の性情となるが故にして、其大源水土の形氣をうくる處、やむことを得ずして、好惡の情同じからざるに至る。故に衆情を以て德政を立るときは、中らずといへども遠からず。

新字:本朝と外国と共に六合の内にあつて、如此其主意相反する所以は、蓋し太古艸昧の風化万世に習来因循し、以て天下の性情となるが故にして、其大源水土の形気をうくる処、やむことを得ずして、好悪の情同じからざるに至る。故に衆情を以て徳政を立るときは、中らずといへども遠からず。

書き下し

本朝と外國と共に六合の內にあつて、如此其主意相反する所以は、蓋し太古艸昧の風化萬世に習來因循し、以て天下の性情となるが故にして、其大源水土の形氣をうくる處、やむことを得ずして、好惡の情同じからざるに至る。故に衆情を以て德政を立るときは、中らずといへども遠からず。

現代語訳

本朝と外国は、ともに六合の内にありながら、このように主意が相反するわけは、思うに、太古の草昧の風化が万世にわたって習い来たり、そのまま天下の性情となったからで、その大源は水土の形気を受けるところにあり、やむを得ず好悪の情が同じでなくなったのである。ゆえに衆情をもって徳政を立てれば、的中しなくても遠くは外れない。

解説

本朝と外国が主意を異にする理由を、太古から続く風化の習いと、水土の形気に求める短い段です。好悪の情が違うのは避けがたく、衆情に沿って徳政を立てれば、的中しなくても遠くは外れないと言います。ここで言う衆情は、人々の自然な感じ方のことでしょう。断定を避け、外れても大きく外れない道を選ぶという慎重な姿勢が見えます。現場の人々の感じ方を無視した制度は、理屈では正しくても動きません。施策を決める前に、現場がどう受け取るかを確かめる大切さを示します。

この章句が説くこと

衆情風化好悪徳政水土武治提要

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