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晏子春秋 / 外篇上・景公稱桓公之封管仲益晏子邑辭不受

景公謂晏子曰:「昔吾先君桓公,予管仲狐與穀,其縣十七,著之于帛,申之以策,通之諸侯,以為其子孫賞邑。寡人不足以辱而先君,今為夫子賞邑,通之子孫。」晏子辭曰:「昔聖王論功而賞賢,賢者得之,不肖者失之,禦德修禮,無有荒怠。今事君而免於罪者,其子孫奚宜與焉。若為齊國大夫者,必有賞邑,則齊君何以共其社稷,與諸侯幣帛,嬰請辭。」遂不受。

新字:景公謂晏子曰:「昔吾先君桓公,予管仲狐与穀,其県十七,著之于帛,申之以策,通之諸侯,以為其子孫賞邑。寡人不足以辱而先君,今為夫子賞邑,通之子孫。」晏子辞曰:「昔聖王論功而賞賢,賢者得之,不肖者失之,禦徳修礼,無有荒怠。今事君而免於罪者,其子孫奚宜与焉。若為斉国大夫者,必有賞邑,則斉君何以共其社稷,与諸侯幣帛,嬰請辞。」遂不受。

書き下し

景公晏子に謂いて曰く、「昔吾が先君桓公、管仲に狐と穀とを予う、其の県十七、之を帛に著し、之を策を以て申べ、之を諸侯に通じ、以て其の子孫の賞邑と為す。寡人以て而の先君を辱むるに足らず。今夫子の為に邑を賞し、之を子孫に通ぜん」と。晏子辞して曰く、「昔聖王は功を論じて賢を賞す。賢者は之を得、不肖者は之を失う。徳を禦め礼を修め、荒怠する有る無し。今君に事えて罪を免るる者、其の子孫奚ぞ宜しく与るべけんや。若し斉国の大夫為る者、必ず賞邑有らば、則ち斉君何を以て其の社稷に共し、諸侯に幣帛を与えんや。嬰請う辞せん」と。遂に受けず。

現代語訳

景公が晏子に言いました。「昔、我が先君の桓公は、管仲に狐と穀の地を与えた。その県は十七で、これを帛に書きつけ、策に重ねて記し、諸侯に通知して、子孫の賞邑とした。私は、あなたの先君に恥をかかせるわけにはいかない。今、あなたのために邑を賞として与え、子孫にまで伝えよう。」晏子は辞して言いました。「昔の聖王は、功を論じて賢者に賞を与えました。賢者はこれを得、不肖の者はこれを失いました。徳を養い礼を修め、怠けることがありませんでした。いま、君に仕えて罪を免れているだけの者に、その子孫がどうして与れましょう。もし斉の大夫たる者が必ず賞邑を持つなら、斉の君は何をもって社稷に供え、諸侯に幣帛を贈るのでしょうか。私は辞退させてください。」こうして結局、受けませんでした。

解説

景公が桓公と管仲の故事を引いて、晏子に子孫まで続く賞邑を与えようとし、晏子が辞する段です。景公は桓公が管仲に十七県を与えた例を挙げ、同じく晏子にも報いようとしました。晏子は、功と徳に応じて賞を与えるのが聖王の筋であり、罪を免れているだけの者の子孫が受けるべきではないと答えます。さらに、大夫がみな賞邑を持てば、君が社稷の祭りや諸侯への贈り物をまかなえなくなると、国の財の面から断りました。個人の謙遜と、組織の財布への配慮を重ねた辞退です。現代でも、功績に報いることと、後世に負担を残さないことは同時に考える必要があります。

この章句が説くこと

辞退賞功績財節度晏子春秋

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