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史記 / 傅靳蒯成列伝

陽陵侯傅寬、以魏五大夫騎將從、起橫陽。從攻安陽杠裏、擊趙賁軍開封、及擊楊熊曲遇陽武、斬首十二級、賜爵卿。從至霸上、賜爵封號共德君。信武侯靳歙、以中涓從、起宛朐。所將卒斬車司馬二人、騎長一人、破軍降城以十數。皆積功而至高爵、未嘗困辱。

新字:陽陵侯傅寛、以魏五大夫騎将従、起横陽。従攻安陽杠裏、擊趙賁軍開封、及擊楊熊曲遇陽武、斬首十二級、賜爵卿。従至覇上、賜爵封号共徳君。信武侯靳歙、以中涓従、起宛朐。所将卒斬車司馬二人、騎長一人、破軍降城以十数。皆積功而至高爵、未嘗困辱。

書き下し

陽陵侯傅寬は、魏の五大夫騎将を以て従ひ、橫陽に起こる。従ひて安陽・杠裏を攻め、趙賁の軍を開封に撃ち、及び楊熊を曲遇・陽武に撃ち、首を斬ること十二級、爵卿を賜ふ。従ひて霸上に至り、爵を賜ひて共德君と号す。信武侯靳歙は、中涓を以て従ひ、宛朐に起こる。将ゐる所の卒車司馬二人・騎長一人を斬り、軍を破り城を降すこと十を以て数ふ。皆功を積みて高爵に至り、未だ嘗て困辱せず。

現代語訳

「派手な逸話ではなく、地道に功を積み重ねることで、高い地位と信頼を築く」——漢の功臣・傅寬と靳歙の、着実な軍功の記録が示す一段です。この二人には、韓信の背水の陣や樊噲の鴻門の会のような、劇的な名場面はありません。記されているのは、劉邦(高祖)の挙兵当初から付き従い、数々の戦いで、敵将を斬り、軍を破り、城を降すという功績を、一つ一つ着実に積み上げていった、その地味な履歴です。しかし、彼らはその「積み重ね」によって、卿・侯という高い爵位にまで上り詰めました。しかも、多くの功臣が疑われ、失脚し、辱めを受けた(韓信・彭越・黥布らのように)中で、傅寬と靳歙は、生涯「未だ嘗て困辱せず(一度も窮地や辱めを受けなかった)」——つまり、最後まで安泰に、その地位と名誉を全うしたのです。ここに、着実さと持続についての教訓があります。第一に、大成は、必ずしも派手な一発の功績ではなく、地道な積み重ねによって築かれるということ。傅寬・靳歙は、劇的な武勇伝ではなく、一つ一つの戦いでの着実な貢献の総和によって、高位に至った。目立つ成果を一度あげることより、確実な貢献をこつこつ積み重ねることが、長期的には確かな地位と信頼を生む。第二に、そして、その着実さゆえに、最後まで身を全うできたということ。突出した功績や才能は、しばしば周囲の嫉妬や上位者の警戒を招き、失脚の原因になりました(韓信ら)。しかし、傅寬・靳歙のように、突出せず、着実に、分をわきまえて貢献を続けた者は、疑われることなく、平穏に生涯を終えられた。第三に、「困辱せず(辱めを受けない)」ことの価値。華々しく成功して悲惨に滅びるより、地道に貢献して安泰に全うする——目立たなくとも、これも一つの、賢明で確かな生き方です。組織や人生で、派手な一発の成果より地道な貢献の積み重ねを大切にすること、突出しすぎず分をわきまえて着実に貢献すること、そして華々しさより身を全うする堅実さにも価値があること——傅寬・靳歙の記録は、着実な生き方の確かさを、静かに教えます。

解説

あなたは、派手な一発の成果ばかりを求めず、地道で着実な貢献の積み重ねを大切にできていますか?突出しすぎて周囲の嫉妬や警戒を招くより、分をわきまえて着実に貢献し、身を全うする堅実さの価値を理解していますか?目立たなくとも確かな生き方を、正当に評価できていますか?

この一句を、あなたの毎日に。

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