晏子春秋 / 外篇上・景公瞢見彗星使人占之晏子諫
景公瞢見彗星,明日,召晏子而問焉,曰:「寡人聞之,有彗星者,必有亡國。夜者,寡人瞢見彗星,吾欲召占瞢者使占之。」晏子對曰:「君居處無節,衣服無度,不聽正諫,興事無已,賦斂無厭,使民如將不勝,萬民懟怨,茀星又將見瞢,奚獨彗星乎?」
新字:景公瞢見彗星,明日,召晏子而問焉,曰:「寡人聞之,有彗星者,必有亡国。夜者,寡人瞢見彗星,吾欲召占瞢者使占之。」晏子対曰:「君居処無節,衣服無度,不聴正諫,興事無已,賦斂無厭,使民如将不勝,万民懟怨,茀星又将見瞢,奚独彗星乎?」
書き下し
景公夢に彗星を見る。明日、晏子を召して問いて曰く、「寡人之を聞く、彗星有る者は、必ず亡国有りと。夜者、寡人夢に彗星を見る。吾夢を占う者を召して之を占わしめんと欲す」と。晏子対えて曰く、「君の居処は節無く、衣服は度無く、正しき諫めを聴かず、事を興すこと已む無く、賦斂は厭くこと無く、民を使うこと勝えざるが如し。万民は懟み怨み、茀星又将に見れんとす。奚ぞ独り彗星のみならんや」と。
現代語訳
景公は夢で彗星を見ました。翌日、晏子を召して尋ねました。「私はこう聞いている。彗星が現れると、必ず国が滅びる、と。昨夜、私は夢に彗星を見た。夢を占う者を呼んで占わせたいと思う」。晏子は答えました。「君の暮らしぶりには節度がなく、衣服には限度がなく、まっすぐな諫めは聞かず、事業を興すのは止むことがなく、税の取り立てには飽くことがなく、民を使うさまは耐えられないほどです。万民は恨み怨んでおり、茀星もまたまさに現れようとしています。どうして彗星だけでしょうか」。
解説
景公が夢で彗星を見て、占い師を呼ぼうとするところを、晏子が止める短い段です。晏子の答えは、占いの当たり外れではなく、公の暮らしの無節度、諫めを聞かないこと、止まらない事業、取り立て、民の使い方を一つずつ挙げて、民の怨みこそが本当の凶兆だというものです。ここでは同じ型の諫めが前の段と重なっており、この書では、天の異変を人事の反省に結び直す語り方が繰り返されます。経営でも、不安なときに外の占いや流行の手法に頼りたくなります。ただ、問題の源は意外に身近にあります。社員の不満や離職のような、足元の兆しを先に読む習慣が、備えの第一歩になります。
この章句が説くこと
凶兆節度民の怨み足元占い晏子春秋
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