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養生訓 / 巻第四・飲食下

一諸菓寒具など、炙り食へば害なし。味も可なり。甜瓜は核を去りて蒸し食す。味よくして胃をやぶらず。熟柿も、木練も、皮共に熱湯にてあたゝめ食すべし。乾柿はあぶり食ふべし。皆脾胃虛の人に害なし。梨子は大寒なり。蒸し煮て食すれば性やはらぐ。胃虛寒の人は食ふべからず。

新字:一諸菓寒具など、炙り食へば害なし。味も可なり。甜瓜は核を去りて蒸し食す。味よくして胃をやぶらず。熟柿も、木練も、皮共に熱湯にてあたゝめ食すべし。乾柿はあぶり食ふべし。皆脾胃虚の人に害なし。梨子は大寒なり。蒸し煮て食すれば性やはらぐ。胃虚寒の人は食ふべからず。

書き下し

一諸菓寒具など、炙り食へば害なし。味も可なり。甜瓜は核を去りて蒸し食す。味よくして胃をやぶらず。熟柿も、木練も、皮共に熱湯にてあたため食すべし。乾柿はあぶり食ふべし。皆脾胃虚の人に害なし。梨子は大寒なり。蒸し煮て食すれば性やはらぐ。胃虚寒の人は食ふべからず。

現代語訳

菓子や干菓子などは、あぶって食べれば害がありません。味もよいものです。甜瓜(まくわうり)は種を取って蒸して食べます。味がよく、胃をそこないません。熟柿も木練(木の上で甘くなった柿)も、皮ごと熱湯で温めて食べるのがよいです。干し柿はあぶって食べるのがよいです。これらはみな、脾胃の弱い人にも害がありません。梨はたいへん冷たい性質です。蒸したり煮たりして食べれば性質がやわらぎます。胃が弱く冷えている人は食べてはいけません。

解説

菓子や果物を、温めることで胃にやさしくする工夫を並べた条です。瓜や柿、梨は体を冷やす性質があるとされ、蒸す・あぶる・湯で温めるといった方法で、その冷えをやわらげて食べるよう勧めています。脾胃の弱い人でも楽しめるようにという配慮が随所に見えます。冷たい果物やデザートを好む人は多いですが、胃腸が冷えやすい人や高齢者は、焼きりんごや温かい果物のように加熱して食べる工夫を取り入れると、負担を減らしながら味わえます。

この章句が説くこと

果物菓子冷え脾胃調理

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