大和俗訓 / 巻之七・躬行下
一中庸に、凡事豫則立、不豫則廢、言前定則不跲事前定則不困といへり。豫とはかねてと云ふ意、事を前に定むるなり。萬事かねて思案して定むれば、事立ちて行はる。さなければ、事すたりて行はれず。物いふにも、かねて先思案していへば、言つまづかず。事を行ふにも、かねて思案して定むれば、事にのぞみて、行きあたり、くるしまず。
新字:一中庸に、凡事予則立、不予則廃、言前定則不跲事前定則不困といへり。予とはかねてと云ふ意、事を前に定むるなり。万事かねて思案して定むれば、事立ちて行はる。さなければ、事すたりて行はれず。物いふにも、かねて先思案していへば、言つまづかず。事を行ふにも、かねて思案して定むれば、事にのぞみて、行きあたり、くるしまず。
書き下し
一中庸に、凡そ事予めすれば則ち立ち、予めせざれば則ち廃る、言前に定まれば則ち跲かず、事前に定まれば則ち困しまずといへり。予とはかねてと云ふ意、事を前に定むるなり。万事かねて思案して定むれば、事立ちて行はる。さなければ、事すたりて行はれず。物いふにも、かねて先思案していへば、言つまづかず。事を行ふにも、かねて思案して定むれば、事にのぞみて、行きあたり、くるしまず。
現代語訳
『中庸』に「凡そ事予めすれば則ち立ち、予めせざれば則ち廃る。言前に定まれば則ち跲かず、事前に定まれば則ち困しまず」とあります。予とは「かねて」という意味で、事を前もって定めることです。万事あらかじめ思案して定めれば、事は立って行われます。そうでなければ、事はすたれて行われません。物を言うにも、あらかじめまず思案して言えば、言葉はつまずきません。事を行うにも、あらかじめ思案して定めれば、事に臨んで行き当たって苦しむことはありません。
解説
この章句が説くこと
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