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詩経 / 小雅・甫田之什・桑扈

《桑扈》,刺幽王也。君臣上下,動無禮文焉。 交交桑扈,有鶯其羽。君子樂胥,受天之祜。 交交桑扈,有鶯其領。君子樂胥,萬邦之屏。 之屏之翰,百辟為憲。不戢不難,受福不那。 兕觥其觩,旨酒思柔。彼交匪敖,萬福來求。

新字:《桑扈》,刺幽王也。君臣上下,動無礼文焉。 交交桑扈,有鶯其羽。君子楽胥,受天之祜。 交交桑扈,有鶯其領。君子楽胥,万邦之屏。 之屏之翰,百辟為憲。不戢不難,受福不那。 兕觥其觩,旨酒思柔。彼交匪敖,万福来求。

書き下し

桑扈(そうこ)は、幽王を刺るなり。君臣上下、動くに礼文無し。 交交たる桑扈、鶯(おう)たる其の羽有り。君子楽胥(らくしょ)す、天の祜(さいわい)を受く。 交交たる桑扈、鶯たる其の領(くび)有り。君子楽胥す、万邦の屏(へい)なり。 之れ屏之れ翰(かん)、百辟(ひゃくへき)憲(のり)と為す。戢(つつし)まざらんや難(つつし)まざらんや、福を受くること那(おお)からざらんや。 兕觥(じこう)其れ觩(きゅう)たり、旨酒思(こ)れ柔らかなり。彼交わりて敖(おご)るに匪ず、万福来り求(あつ)まる。

現代語訳

「桑扈」の詩は、幽王をそしったものである。君主も臣下も、上の者も下の者も、その振る舞いに礼のあやがないことを歌う。 ちょこちょこと飛び交うあとり(桑扈)は、羽の模様があざやかだ。君子たちは楽しげに集い、天の福を受ける。 ちょこちょこと飛び交うあとりは、首の模様があざやかだ。君子たちは楽しげに集い、万国を守る屏(へい)である。 国を守る屏となり、国を支える柱となって、諸侯たちの手本となる。自らを慎まないことがあろうか、礼を重んじないことがあろうか、その受ける福のなんと多いことか。 野牛の角の杯は弓なりに反り、うまい酒は口当たりがやわらかい。人と交わっても驕らないので、万の福が集まってくる。

解説

羽や首の模様があざやかなあとりの姿から歌い起こし、宴に集う君子たちの礼儀正しさを讃える詩である。国を守る屏となり柱となり、諸侯の手本となる君子が、自らを慎むゆえに多くの福を受ける。終章では野牛の角の杯とやわらかな酒を前にしても、「交わりて敖るに匪ず」、人と交わって驕らない姿が描かれる。毛序は、君臣上下の振る舞いに礼がない幽王の世をそしる詩と読むが、朱熹は天子が諸侯を宴で饗して讃える詩とし、詩の言葉もそのまま讃美として読める。宴の場は、身分ある者の慎みが最も試される場でもあった。酒が入っても驕らず礼を失わない人のもとにこそ福が集まるという教えは、今の会食の席にもそのまま通じる。

この章句が説くこと

詩経宴礼慎み君子

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