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史記 / 魯周公世家

於是卒相成王,而使其子伯禽代就封於魯。

書き下し

是に於て卒に成王に相として、而して其の子伯禽をして代りて封に魯に就かしむ。

現代語訳

こうして周公は最後まで成王の補佐を務め、自分の子の伯禽を代わりに魯の封国に赴かせた。

解説

わずか一文ですが、周公の生き方をよく表しています。武王の没後、跡を継いだ成王はまだ幼く、周公は王の補佐として国政を担いました。本来なら自分が治めるべき魯の国には、息子の伯禽を代わりに赴かせ、自分は都にとどまって最後まで幼い王を支えたのです。自分の領国の経営よりも、王朝全体の安定を優先した判断でした。この前後の段では、周公が成王の代わりに政治を執ったことで管叔・蔡叔らの疑いを招き、反乱が起こる経緯が語られます。権力の中枢に身を置けば、どれほど誠実でも疑いの目は避けられません。それでも周公は持ち場を離れず、成王が成長すると政権を返しました。自分の手柄や領地より、任された役割を全うすることを選ぶ。そうした姿勢こそが、長く語り継がれる信頼の源になるのです。

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