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三十六計 / 第五套 並戰計・第廿六計・指桑罵槐

大凌小者,警以誘之。剛中而應,行險而順。 【按語】率數未服者以對敵,若策之不行,而利誘之,又反啟其疑;於是故為自誤,責他人之失,以暗警之。警之者,反誘之也:此蓋以剛險驅之也。或曰:此遣將之法也。

新字:大凌小者,警以誘之。剛中而応,行険而順。 【按語】率数未服者以対敵,若策之不行,而利誘之,又反啓其疑;於是故為自誤,責他人之失,以暗警之。警之者,反誘之也:此蓋以剛険駆之也。或曰:此遣将之法也。

書き下し

大の小を凌ぐ者は、警めて以て之を誘う。剛中にして応じ、険を行きて順う。 【按語】数しば未だ服せざる者を率いて以て敵に対するに、若し策行われずして、利をもって之を誘わば、又た反って其の疑いを啓く。是に於いて故に自ら誤りを為し、他人の失を責め、以て暗に之を警む。之を警むる者は、反って之を誘うなり。此れ蓋し剛険を以て之を駆るなり。或いは曰く、此れ将を遣わすの法なり。

現代語訳

大きい者が小さい者を押さえるとき、戒めることで相手を誘導する。剛の徳を中に持って応じ、険しい道を行きつつも従う。 【按語】まだ心服していない者たちを率いて敵に当たるとき、策が通らず、利益を示して誘うと、かえって疑いを招きます。そこで、わざと自分で過ちを装い、他人の失敗を責めて、それとなく戒めます。戒めるというのは、実は誘うことなのです。これは剛さと険しさをもって人を動かすことでしょう。あるいは言います。これは将を使いこなす方法である、と。

解説

桑の木を指して、槐の木を罵る。直接には言えない相手に、別の対象を叱ることで間接的に伝える計です。按語は、まだ心服していない者たちを率いて敵に当たる場面を想定します。利益で誘うと疑われ、策も通らないので、わざと自分や第三者の失敗を責めて、それとなく戒めるという形をとります。仕事に置き換えると、新しいチームの規律を保つときに、特定の個人を名指しで叱らず、全体向けの振り返りや別の事例の共有を通じて基準を示す、といった使い方に当たります。ただし、関係のない第三者を犠牲にしたり、見せしめにしたりすると、信頼を損なうおそれがあります。責める対象の選び方には慎重さが必要です。

この章句が説くこと

指桑罵槐警め誘う剛中将を遣う規律

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