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論衡 / 『論衡』書虛篇第十六・臣が賢なら君も明らかである

夫無道之人、與狂無異、信讒遠賢、反害仁義、安能任管仲、能養人、令之成事?桀殺關龍逢、紂殺王子比干、無道之君莫能用賢、使管仲賢、桓公不能用;用管仲、故知桓公無亂行也。有賢明之君、故有貞良之臣。臣賢、君明之驗、奈何謂之有亂?

新字:夫無道之人、与狂無異、信讒遠賢、反害仁義、安能任管仲、能養人、令之成事?桀殺関竜逢、紂殺王子比干、無道之君莫能用賢、使管仲賢、桓公不能用;用管仲、故知桓公無乱行也。有賢明之君、故有貞良之臣。臣賢、君明之験、奈何謂之有乱?

書き下し

夫れ無道の人は、狂と異なる無く、讒を信じて賢を遠ざけ、反って仁義を害す。安くんぞ能く管仲に任じ、能く人を養い、之をして事を成さしめんや。桀は関龍逢を殺し、紂は王子比干を殺す。無道の君は能く賢を用うること莫し。管仲をして賢ならしむとも、桓公用うること能わず。管仲を用いたり、故に桓公に乱行無きを知るなり。賢明の君有り、故に貞良の臣有り。臣賢なるは、君明なるの験なり。奈何ぞ之を乱有りと謂わんや。

現代語訳

そもそも道に外れた人は、狂人と変わらず、讒言を信じて賢者を遠ざけ、かえって仁義を損ないます。そんな人が、どうして管仲に政を任せ、人を養い育て、事を成し遂げさせることができるでしょうか。桀は関龍逢を殺し、紂は王子比干を殺しました。道に外れた君主は賢者を用いることができません。たとえ管仲が賢者であっても、桓公に用いる力がなければ使えなかったはずです。管仲を用いた以上、桓公に乱れた行いはなかったと知れます。賢明な君主がいるから、まっすぐで善い臣下がいるのです。臣下が賢いのは、君主が明らかであることの証です。それなのに、どうして乱れがあったと言えるでしょうか。

解説

斉の桓公には、姑や姉妹七人と通じたなどの悪い噂が伝わっていました。王充はそれを退けるために、道に外れた君主は賢人を用いることができないという理屈を立てます。管仲という名宰相を使いこなし、諸侯を束ねて覇者となった桓公が、狂人同然の君主であるはずがない、というのです。人を見る目は、本人の行いと同じくらい、周囲に置く人に表れます。部下の優秀さは上司の目の確かさの証という見方は、人材登用を考える管理職にそのまま使えます。誰を隣に置いているかは、自分への最も正直な評価の一つです。
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この章句が説くこと

桓公管仲賢臣明君無道用人

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