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十八史略 / 『十八史略』斉・桓公(管仲の遺言)・管仲の遺言と側近の選び方

仲病桓公問群臣誰可相易牙何如仲曰殺子以食君非人情不可近開方何如曰倍親以適君非人情不可近豎刁何如曰自宮以適君非人情不可近仲死公不用仲言三子專權公內寵如夫人者六皆有子公薨五公子爭立相攻公尸在床無殯斂者六十七日尸蟲出于戶

新字:仲病桓公問群臣誰可相易牙何如仲曰殺子以食君非人情不可近開方何如曰倍親以適君非人情不可近豎刁何如曰自宮以適君非人情不可近仲死公不用仲言三子専権公内寵如夫人者六皆有子公薨五公子争立相攻公尸在床無殯斂者六十七日尸虫出于戸

書き下し

仲病む。桓公、群臣の誰か相とすべきを問う。易牙は何如と。仲曰く、「子を殺して以て君に食らわしむ。人情に非ず。近づくべからず」と。開方は何如と。曰く、「親に倍きて以て君に適く。人情に非ず。近づくべからず」と。豎刁は何如と。曰く、「自ら宮して以て君に適く。人情に非ず。近づくべからず」と。仲死し、公、仲の言を用いず。三子、権を専らにす。公の内寵、夫人の如き者六、皆な子有り。公薨じ、五公子立つを争いて相攻む。公の尸、床に在りて殯斂する者無きこと六十七日、尸の蟲、戸より出づ。

現代語訳

管仲が病に倒れると、桓公は群臣のうち誰を宰相にすべきかを尋ねました。「易牙はどうか」。管仲は答えました。「自分の子を殺して君に食べさせた者です。人の情に反します。近づけてはなりません」。「開方はどうか」。「親にそむいて君に仕えに来た者です。人の情に反します。近づけてはなりません」。「豎刁はどうか」。「自ら去勢して君に仕えに来た者です。人の情に反します。近づけてはなりません」。管仲が亡くなると、桓公は管仲の言葉を用いず、三人が権力を独占しました。桓公には夫人のように寵愛した女性が六人おり、みな子がいました。桓公が亡くなると、五人の公子が跡目を争って攻め合い、桓公の遺体は寝台の上に放置され、納棺する者もないまま六十七日がたち、遺体の蛆が戸口から外に出るほどになりました。

解説

晩年の管仲が、桓公に近づけてはならない三人を挙げて忠告する場面です。わが子を料理して差し出した易牙、親にそむいた開方、自ら去勢して宮中に入った豎刁は、いずれも君主に取り入るために人の情に反することをした者でした。桓公は管仲の死後、その言葉を用いず、三人に権力を握らせ、死後は後継争いで遺体が六十七日も納棺されないという結末を迎えます。覇者であっても、側近の選び方を誤れば最期に響きます。現代の経営でも、自分に過度に尽くす人を信用しすぎる危うさを示す話として読めます。
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この章句が説くこと

管仲桓公易牙開方豎刁側近

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