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礼記 / 投壺

筭多少視其坐。籌,室中五扶,堂上七扶,庭中九扶。筭長尺二寸。壺,頸修七寸,腹脩五寸,口徑二寸半,容斗五升。壺中實小豆焉,為其矢之躍而出也。壺去席二矢半。矢以柘若棘,毋去其皮。魯令弟子辭曰:「毋幠,毋敖,毋偝立,毋踰言,偝立踰言,有常爵。」薛令弟子辭曰:「毋幠,毋敖,毋偝立,毋踰言。若是者浮。」

新字:筭多少視其坐。籌,室中五扶,堂上七扶,庭中九扶。筭長尺二寸。壺,頸修七寸,腹脩五寸,口径二寸半,容斗五升。壺中実小豆焉,為其矢之躍而出也。壺去席二矢半。矢以柘若棘,毋去其皮。魯令弟子辞曰:「毋幠,毋敖,毋偝立,毋踰言,偝立踰言,有常爵。」薛令弟子辞曰:「毋幠,毋敖,毋偝立,毋踰言。若是者浮。」

書き下し

筭の多少は其の坐に視(なぞら)う。籌(ちゅう)は、室中は五扶(ふ)、堂上は七扶、庭中は九扶。筭の長さは尺二寸。壺は、頸の修(なが)さ七寸、腹の脩さ五寸、口の径二寸半、容るること斗五升。壺中には小豆を実(み)たす。其の矢の躍りて出づるが為なり。壺は席を去ること二矢半。矢は柘(しゃ)若(も)しくは棘(きょく)を以てし、其の皮を去ること毋し。魯は弟子に令して辞して曰く、「幠(おご)ること毋かれ、敖(おご)ること毋かれ、偝(そむ)きて立つこと毋かれ、踰(こ)えて言うこと毋かれ。偝きて立ち踰えて言わば、常爵有り」と。薛は弟子に令して辞して曰く、「幠ること毋かれ、敖ること毋かれ、偝きて立つこと毋かれ、踰えて言うこと毋かれ。是くの若き者は浮(ふ)せん」と。

現代語訳

算木の数は、競技に加わる人数に合わせる。籌(ちゅう、投げる矢)の長さは、室内で行うときは五扶(ふ、指四本の幅を一扶とする)、堂の上では七扶、庭では九扶とする。算木の長さは一尺二寸とする。壺は、首の長さが七寸、胴の高さが五寸、口の直径が二寸半、容量は一斗五升である。壺の中には小豆を入れておく。矢が跳ねて飛び出すのを防ぐためである。壺は席から矢二本半の距離に置く。矢は柘(やまぐわ)か棘(いばら)の木で作り、その皮を剥がさない。魯の国では、若い者たちにこう言い渡した。「おごり高ぶってはならない。人をあなどってはならない。背を向けて立ってはならない。離れた者と大声で言葉を交わしてはならない。背を向けて立ったり離れた者と言葉を交わしたりすれば、決まりの罰杯がある」。薛の国では、若い者たちにこう言い渡した。「おごり高ぶってはならない。人をあなどってはならない。背を向けて立ってはならない。離れた者と大声で言葉を交わしてはならない。このようにした者には罰杯を飲ませる」。

解説

投壺に用いる道具の寸法と、参加する若者への心得を記した段である。矢は行う場所が広くなるほど長くし、壺の寸法や容量も細かく定める。壺に小豆を入れるのは矢が跳ね返って出ないようにするためと、理由まで添えている。矢の木の皮を剥がさないのは、飾らない素朴さを尊ぶためと考えられる。後半は魯と薛という二つの国で、若い参加者に言い渡した戒めである。おごらず、あなどらず、人に背を向けて立たず、離れた者と大声でしゃべらない。鄭玄の注によれば、ここでいう弟子は客の側と主人の側の年若い者たちである。遊びの席でこそ気が緩み、態度に地が出る。だからこそ場の礼を乱さないよう、あらかじめ言い含めておくのである。二国の戒めがほぼ同じであることは、宴席での若者の振る舞いへの心配が、国を問わず共通していたことを示している。懇親会や社員旅行での振る舞いにも、そのまま当てはまる戒めである。

この章句が説くこと

礼記投壺器物戒め宴

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