礼記 / 奔喪
若除喪而後歸,則之墓,哭成踴,東括髮袒絰,拜賓成踴,送賓反位,又哭盡哀,遂除,於家不哭。主人之待之也,無變於服,與之哭,不踴。 自齊衰以下,所以異者,免麻。
新字:若除喪而後帰,則之墓,哭成踴,東括髪袒絰,拝賓成踴,送賓反位,又哭尽哀,遂除,於家不哭。主人之待之也,無変於服,与之哭,不踴。 自斉衰以下,所以異者,免麻。
書き下し
若し喪を除きて後に帰れば、則ち墓に之き、哭して踊を成し、東して括髪し袒して絰し、賓を拝して踊を成し、賓を送りて位に反り、又哭して哀しみを尽くし、遂に除き、家に於いては哭せず。主人のこれを待つや、服を変うること無く、これと哭し、踊せず。 齊衰より以下、異なる所以の者は、免麻なり。
現代語訳
もし喪の期間が明けた後に帰郷した場合は、墓に行って、哭いて踊を行い、東に移って括髪し袒して絰を着け、客を拝して踊を行い、客を送って位に戻り、また哭いて哀しみを尽くし、そのまま喪服を除く。家に帰ってからは哭かない。家の主人がこれを迎えるには、すでに喪の明けた服装を変えることなく、ともに哭くが、踊は行わない。 齊衰以下の親族の場合に異なる点は、括髪ではなく免と麻の帯を用いることである。
解説
喪の期間がすでに明けてから帰郷した者の礼である。父母の喪は長く、遠方にいる者がその間に帰れないこともある。その場合でも、帰ってきた者はまず墓に行き、哭いて踊をし、括髪して絰を着け、客を拝する。つまり喪の初めの所作を一度は行い、そのうえで同じ日のうちに喪服を除く。そして家に帰ってからは哭かない。家の者はすでに喪を終えているので、服装も改めず、ともに哭きはするが踊はしない。喪が明けた家の秩序を崩さず、しかし遅れて来た者の悲しみも省かない、という二つの配慮が一つの所作の中に収められている。齊衰以下の親族であれば、括髪ではなく免と麻で済ませる。長い年月を経て帰った者にも、墓前で一度は喪の形を尽くさせるところに、礼が悲しみの表し方をどれほど大切に考えていたかが見える。海外や遠方に暮らして、親族の死後しばらくしてから墓参りをする人にとっても、墓前で改めて弔うことの意味を静かに教えてくれる段である。
この章句が説くこと
礼記奔喪除喪墓喪礼
関連する章句
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礼記・奔喪奔喪する者殯に及ばざれば、先ず墓に之(ゆ)き、北面して坐し、哭して哀しみを尽くす。主人のこれを待つや、位に墓の左に即き、婦人は墓の右にて、踊を成し、哀しみを尽くし、括髪し、東して主人の位に即き、絰(てつ)し帯を絞(しぼ)り、哭して踊を成し、賓を拝し、位に反りて踊を成し、相者事畢(お)わるを告ぐ。遂に冠して帰り、門に入りて左し、北面して哭して哀しみを尽くし、括髪して袒し踊を成し、東して位に即き、賓を拝して踊を成す。賓出づれば、主人拝して送る。賓の後れて至る者有れば、則ちこれを拝して踊を成し、賓を送ること初めの如くす。衆主人・兄弟皆門を出で、門を出でて哭止み、相者次に就くを告ぐ。又哭に於いては、括髪して踊を成し、三哭に於いても、猶括髪して踊を成す。三日にして服を成し、五哭に於いて、相者事畢わるを告ぐ。母の為に父に異なる所以の者は、壹(ひと)たび括髪し、その余は免して以て事を終う。他は父に奔るの礼の如くす。
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礼記・奔喪奔喪(ほんそう)の礼。始めて親の喪を聞けば、哭(こく)を以て使者に答え、哀しみを尽くす。故を問い、又哭して哀しみを尽くす。 遂に行く。日に百里を行き、夜を以て行かず。唯だ父母の喪のみ、星を見て行き、星を見て舎(やど)る。若し未だ行くことを得ざれば、則ち服を成して後に行く。国を過ぎて竟(さかい)に至れば、哭して哀しみを尽くして止む。哭するに市朝を辟(さ)く。その国の竟を望みて哭す。家に至れば、門に入りて左し、西階より升(のぼ)り、殯(ひん)の東にて西面して坐し、哭して哀しみを尽くし、括髪(かっぱつ)して袒(たん)し、堂を降りて東して位に即(つ)き、西郷(せいきょう)して哭し、踊(よう)を成し、序(じょ)の東に襲(しゅう)して絰(てつ)し、絞帯(こうたい)す。位に反り、賓を拝して踊を成し、賓を送りて位に反る。賓の後れて至る者有れば、則ちこれを拝し、踊を成して賓を送ること皆初めの如くす。衆主人・兄弟皆門を出で、門を出でて哭止み、門を闔(と)じ、相者(しょうしゃ)次(じ)に就くを告ぐ。又哭に於いては、括髪して袒し踊を成す。三哭に於いても、猶括髪して袒し踊を成す。三日にして服を成し、賓を拝し賓を送ること皆初めの如くす。
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礼記・奔喪齊衰(しさい)以下殯に及ばざれば、先ず墓に之き、西面して哭して哀しみを尽くし、東方に免麻(ぶんま)し、位に即き、主人と哭して踊を成し、襲す。賓有れば、則ち主人賓を拝し、賓を送る。賓の後れて至る者有れば、これを拝すること初めの如くす。相者事畢わるを告ぐ。遂に冠して帰り、門に入りて左し、北面して哭して哀しみを尽くし、免袒して踊を成し、東して位に即き、賓を拝して踊を成す。賓出づれば、主人拝して送る。又哭に於いては、免袒して踊を成し、三哭に於いても、猶免袒して踊を成す。三日にして服を成し、五哭に於いて、相者事畢わるを告ぐ。
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礼記・奔喪喪を聞きて奔喪することを得ざれば、哭して哀しみを尽くす。故を問い、又哭して哀しみを尽くす。乃ち位を為(つく)り、括髪して袒し踊を成し、襲して絰し帯を絞りて位に即き、賓を拝し位に反りて踊を成す。賓出づれば、主人門外に拝送し、位に反る。若し賓の後れて至る者有れば、これを拝して踊を成し、賓を送ること初めの如くす。又哭に於いては、括髪して袒し踊を成し、三哭に於いても、猶括髪して袒し踊を成す。三日にして服を成し、五哭に於いて、賓を拝し賓を送ること初めの如くす。
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礼記・奔喪凡そ位を為(つく)るに、親の喪に非ずして、齊衰より以下は、皆位に即きて哭して哀しみを尽くし、東して免絰(ぶんてつ)し、位に即きて、袒し、踊を成し、襲し、賓を拝して位に反り、哭して踊を成し、賓を送りて位に反り、相者次に就くを告ぐ。三日に五哭して卒(お)われば、主人出でて賓を送り、為主人・兄弟皆門を出で、哭止み、相者事畢わるを告ぐ。服を成して賓を拝す。若し位を為る所の家遠ければ、則ち服を成して往く。
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礼記・奔喪奔喪する者主人に非ざれば、則ち主人これが為に賓を拝し賓を送る。奔喪する者齊衰(しさい)より以下は、門に入りて左し、中庭にて北面して哭して哀しみを尽くし、序の東に免麻(ぶんま)して、位に即きて袒し、主人と哭して踊を成す。又哭・三哭に於いては皆免袒す。賓有れば、則ち主人賓を拝し賓を送る。丈夫・婦人のこれを待つや、皆朝夕の哭の如くし、位変わること無し。
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