礼記 / 学記
善學者,師逸而功倍,又從而庸之;不善學者,師勤而功半,又從而怨之。善問者如攻堅木,先其易者,後其節目,及其久也,相說以解;不善問者反此。善待問者,如撞鐘,叩之以小者則小鳴,叩之以大者則大鳴,待其從容,然後盡其聲;不善答問者反此。此皆進學之道也。
新字:善学者,師逸而功倍,又従而庸之;不善学者,師勤而功半,又従而怨之。善問者如攻堅木,先其易者,後其節目,及其久也,相説以解;不善問者反此。善待問者,如撞鐘,叩之以小者則小鳴,叩之以大者則大鳴,待其従容,然後尽其声;不善答問者反此。此皆進学之道也。
書き下し
善く学ぶ者は、師逸(いつ)にして功倍し、又従いて之を庸(こう)とす。善く学ばざる者は、師勤めて功半ばにして、又従いて之を怨む。善く問う者は堅木を攻むるが如く、其の易き者を先にし、其の節目を後にす。其の久しきに及びてや、相説(よろこ)びて以て解く。善く問わざる者は此れに反す。善く問いを待つ者は、鐘を撞(つ)くが如し。之を叩くに小なる者を以てすれば則ち小さく鳴り、之を叩くに大なる者を以てすれば則ち大いに鳴る。其の従容(しょうよう)を待ちて、然る後に其の声を尽くす。善く問いに答えざる者は此れに反す。此れ皆学を進むるの道なり。
現代語訳
よく学ぶ者は、師が楽をしていても成果は倍になり、しかもそれを師のおかげとする。よく学ばない者は、師が骨を折っても成果は半分にとどまり、しかもそのことで師を恨む。よく問う者は、堅い木を削るようにする。まず削りやすいところから手をつけ、節や木目の固いところは後にまわす。時間をかけるうちに、互いに喜び合いながら疑問が解けていく。よく問わない者は、これと逆のことをする。問いを受けるのが上手な者は、鐘を撞くようなものである。小さく叩けば小さく鳴り、大きく叩けば大きく鳴る。相手がじっくりと重ねて撞くのを待ってから、その音を響かせ尽くす。問いに答えるのが下手な者は、これと逆のことをする。これらはみな学問を進める道である。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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礼記・学記記問(きもん)の学は、以て人の師と為るに足らず。必ずや其れ語(ご)を聴かんか。力問うこと能わずして、然る後に之に語(つ)ぐ。之に語げて知らざれば、之を舎(お)くと雖も可なり。良冶(りょうや)の子は、必ず裘(きゅう)を為(つく)ることを学び、良弓の子は、必ず箕(き)を為ることを学ぶ。始めて馬に駕する者は之に反し、車は馬の前に在り。君子此の三者を察すれば、以て学に志有るべし。
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礼記・学記君子既に教えの由りて興る所を知り、又教えの由りて廃るる所を知りて、然る後に以て人の師と為るべきなり。故に君子の教うるや喩(さと)すなり。道(みちび)きて牽(ひ)かず、強(つと)めしめて抑えず、開きて達せず。道きて牽かざれば則ち和し、強めしめて抑えざれば則ち易く、開きて達せざれば則ち思う。和易にして以て思わしむ、善く喩すと謂うべし。
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礼記・学記学ぶ者に四失有り、教うる者必ず之を知る。人の学ぶや、或いは多きに失し、或いは寡(すく)なきに失し、或いは易きに失し、或いは止まるに失す。此の四者は、心の同じきこと莫(な)ければなり。其の心を知りて、然る後に能く其の失を救う。教うるなる者は、善を長じて其の失を救う者なり。 善く歌う者は、人をして其の声を継がしめ、善く教うる者は、人をして其の志を継がしむ。其の言や約にして達し、微にして臧(よ)く、譬(たと)えを罕(まれ)にして喩(さと)す、志を継がしむと謂うべし。
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礼記・学記古の学ぶ者は、物を比し類を醜(たぐ)う。鼓は五声に当たること無きも、五声得ざれば和せず。水は五色に当たること無きも、五色得ざれば章(あきら)かならず。学は五官に当たること無きも、五官得ざれば治まらず。師は五服に当たること無きも、五服得ざれば親しまず。 君子曰く、大徳は官せず、大道は器ならず、大信は約せず、大時は斉(ひと)しからず。此の四者を察すれば、以て学に志有るべし。三王の川を祭るや、皆河を先にして海を後にす。或いは源なり、或いは委(い)なり。此れを本を務むと謂う。
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礼記・学記凡そ学の道は、師を厳(とうと)ぶを難しと為す。師厳くして然る後に道尊く、道尊くして然る後に民学を敬することを知る。是の故に君の其の臣を臣とせざる所の者二つ。其の尸(し)と為るに当たりては則ち臣とせず、其の師と為るに当たりては則ち臣とせざるなり。大学の礼は、天子に詔(つ)ぐと雖も北面すること無し。師を尊ぶ所以なり。
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礼記・学記今の教うる者は、其の占畢(せんぴつ)を呻(ぎん)じ、其の訊(と)いを多くし、言は数に及び、進みて其の安きを顧みず、人をして其の誠に由らしめず、人を教うるに其の材を尽くさず。其の之を施すや悖(もと)り、其の之を求むるや佛(もと)る。夫れ然り、故に其の学を隠(いと)いて其の師を疾(にく)み、其の難きに苦しみて其の益を知らざるなり。其の業を終うと雖も、其の之を去ること必ず速やかなり。教えの刑(な)らざるは、其れ此れに由るか。
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