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礼記 / 明堂位

是以魯君,孟春乘大路,載弧韣;旗十有二旒,日月之章;祀帝于郊,配以后稷。天子之禮也。季夏六月,以禘禮祀周公於大廟,牲用白牡;尊用犧象山罍;鬱尊用黃目;灌用玉瓚大圭;薦用玉豆雕篹;爵用玉琖,仍雕,加以璧散璧角;俎用梡嶡;升歌《清廟》,下管《象》;朱干玉戚,冕而舞《大武》;皮弁素積,裼而舞《大夏》。昧,東夷之樂也;《任》,南蠻之樂也。納夷蠻之樂於大廟,言廣魯於天下也。

新字:是以魯君,孟春乗大路,載弧韣;旗十有二旒,日月之章;祀帝于郊,配以后稷。天子之礼也。季夏六月,以禘礼祀周公於大廟,牲用白牡;尊用犠象山罍;鬱尊用黄目;灌用玉瓚大圭;薦用玉豆雕篹;爵用玉琖,仍雕,加以璧散璧角;俎用梡嶡;升歌《清廟》,下管《象》;朱干玉戚,冕而舞《大武》;皮弁素積,裼而舞《大夏》。昧,東夷之楽也;《任》,南蠻之楽也。納夷蠻之楽於大廟,言広魯於天下也。

書き下し

是を以て魯の君は、孟春に大路に乗り、弧韣(こどく)を載す。旗は十有二旒、日月の章あり。帝を郊に祀り、配するに后稷を以てす。天子の礼なり。季夏六月、禘の礼を以て周公を大廟に祀る。牲は白牡を用い、尊は犠象・山罍(さんらい)を用い、鬱尊は黄目を用い、灌は玉瓚(ぎょくさん)・大圭を用い、薦は玉豆・雕篹(ちょうさん)を用い、爵は玉琖(ぎょくさん)を用い、仍(よ)りて雕し、加うるに璧散・璧角を以てす。俎は梡嶡(かんけつ)を用う。升りて《清廟》を歌い、下に《象》を管す。朱干玉戚、冕して《大武》を舞い、皮弁素積、裼(せき)して《大夏》を舞う。《昧》は、東夷の楽なり。《任》は、南蛮の楽なり。夷蛮の楽を大廟に納るるは、魯を天下に広むるを言うなり。

現代語訳

このようなわけで魯の君は、孟春(正月)に大路(祭天の車)に乗り、弓と弓袋を載せる。旗には十二旒の垂れを付け、日と月の模様を描く。天帝を郊外で祀り、后稷(周の始祖)を配して祀る。これは天子の礼である。季夏六月には、禘の礼によって周公を大廟で祀る。牲には白い雄牛を用い、酒樽には犠尊・象尊(牛や象をかたどった樽)と山罍(山の模様の樽)を用い、鬱鬯を入れる樽には黄目を用い、灌には玉の柄の酌と大圭を用いる。供え物には玉で飾った豆と彫刻した篹(竹の器)を用い、爵には玉の杯を用い、それにも彫刻を施し、さらに璧で飾った散や角(杯)を加える。俎には梡と嶡(脚付きの台)を用いる。楽工は堂に上って《清廟》の詩を歌い、堂下では管楽器で《象》を奏する。朱の盾と玉の斧を持ち、冕をかぶって《大武》の舞を舞い、皮弁と白い裳を着け、上着を開いて《大夏》の舞を舞う。《昧》は東夷の楽であり、《任》は南蛮の楽である。夷や蛮の楽を大廟で奏するのは、魯の威光を天下に広めることを示すのである。

解説

魯が周公の功績によって天子の礼楽を許されたとして、郊祭と大廟での禘祭の具体的な内容を誇らしげに列挙する段である。車や旗、牲、酒樽、杯、供え物の器、歌と舞に至るまで、天子と同じ格式が用いられたとされる。鄭玄は季夏六月を周の暦で建巳の月と注し、白牡を殷の牲とする。《大武》は周の武王の武功を、《大夏》は禹の功績をたたえる舞とされ、さらに東夷や南蛮の楽まで取り入れて、魯の威光が天下に及ぶことを示した。しかし論語八佾篇で孔子は「禘、既に灌してより往は、吾これを観ることを欲せず」と語り、魯の禘祭に不満を示している。魯が天子の礼楽を用いることが正しかったのかは、後世に議論を呼んだ。特別な功績によって与えられた格式が、代を重ねるうちに当然の特権と化していくことの危うさを考えさせる段でもある。

この章句が説くこと

礼記明堂位魯禘礼楽

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