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礼記 / 文王世子

五廟之孫,祖廟未毀,雖及庶人,冠,取妻必告,死必赴,不忘親也。親未絕而列於庶人,賤無能也。敬吊臨賻賵,睦友之道也。 古者,庶子之官治,而邦國有倫;邦國有倫,而眾鄉方矣。

新字:五廟之孫,祖廟未毀,雖及庶人,冠,取妻必告,死必赴,不忘親也。親未絶而列於庶人,賤無能也。敬吊臨賻賵,睦友之道也。 古者,庶子之官治,而邦国有倫;邦国有倫,而衆郷方矣。

書き下し

五廟の孫は、祖廟未だ毀(こぼ)たざれば、庶人に及ぶと雖も、冠し、妻を取るには必ず告げ、死すれば必ず赴(ふ)す。親を忘れざるなり。親未だ絶えずして庶人に列するは、賤しくして能無ければなり。敬みて弔し臨み賻賵(ふほう)するは、睦友の道なり。 古(いにしえ)は、庶子の官治まりて、邦国に倫有り。邦国に倫有りて、衆は方(みち)に郷(むか)う。

現代語訳

五廟(諸侯の祖先を祀る五つの廟)に連なる公族の子孫は、その祖先の廟がまだ取り壊されていないかぎり、たとえ身分が庶人にまで下っていても、冠礼(成人の儀)を行うときと妻を娶るときには必ず君に告げ、死んだときには必ず君に訃報を送る。これは親族であることを忘れないためである。親族の縁がまだ絶えていないのに庶人の列に落ちているのは、その者が身分低く才能がなかったからである。君がつつしんで弔問し、喪に臨み、賻賵(ふほう、喪家に贈る財物や車馬)を贈るのは、一族が睦み親しむ道である。 昔は、庶子の官(公族を取りまとめる官)がよく治まっていたので、国々に秩序があった。国々に秩序があったので、人々は正しい方向へ向かったのである。

解説

文王世子篇のうち、公族(君の一族)の扱いを述べる一段である。祖先の廟が毀されずに残っている間、つまり祖先祭祀でつながっている範囲の子孫は、たとえ庶人に落ちていても冠礼・婚礼・死去を君に報告し、君の側も弔問や贈り物で応える。身分と血縁を分けて考え、才能がなければ位は与えないが、親族としての縁は切らないという二重の原則がここにある。位は能力によって、情は血縁によって、という区別は、宗族を組織した周の制度の要であった。末尾は、公族を束ねる庶子の官がよく働けば国全体に倫理の筋道が通り、民もそれに倣うと結ぶ。上に立つ家の内側が睦まじいことが、そのまま外への手本になるという考えである。役職を失った親族や退いた仲間とも節目の便りを絶やさないことは、今の家や組織でも縁を保つ小さな礼になる。

この章句が説くこと

礼記公族親族宗廟文王世子

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