礼記 / 文王世子
五廟之孫,祖廟未毀,雖為庶人,冠,取妻,必告;死,必赴;練祥則告。族之相為也,宜吊不吊,宜免不免,有司罰之。至於賵賻承含,皆有正焉。 公族其有死罪,則磬于甸人。其刑罪,則纖剸,亦告于甸人。公族無宮刑。獄成,有司讞於公。其死罪,則曰「某之罪在大辟」;其刑罪,則曰「某之罪在小辟」。公曰:「宥之。」有司又曰:「在辟。」公又曰:「宥之。」有司又曰:「在辟。」及三宥,不對,走出,致刑于甸人。公又使人追之曰:「雖然,必赦之。」有司對曰:「無及也!」反命於公,公素服不舉,為之變,如其倫之喪。無服,親哭之。
新字:五廟之孫,祖廟未毀,雖為庶人,冠,取妻,必告;死,必赴;練祥則告。族之相為也,宜吊不吊,宜免不免,有司罰之。至於賵賻承含,皆有正焉。 公族其有死罪,則磬于甸人。其刑罪,則繊剸,亦告于甸人。公族無宮刑。獄成,有司讞於公。其死罪,則曰「某之罪在大辟」;其刑罪,則曰「某之罪在小辟」。公曰:「宥之。」有司又曰:「在辟。」公又曰:「宥之。」有司又曰:「在辟。」及三宥,不対,走出,致刑于甸人。公又使人追之曰:「雖然,必赦之。」有司対曰:「無及也!」反命於公,公素服不舉,為之変,如其倫之喪。無服,親哭之。
書き下し
五廟の孫は、祖廟未だ毀(こぼ)たざれば、庶人為りと雖も、冠し、妻を取るには、必ず告げ、死すれば、必ず赴(ふ)し、練祥には則ち告ぐ。族の相為(ため)にするや、宜しく吊すべくして吊せず、宜しく免(ぶん)すべくして免せざれば、有司之を罰す。賵賻(ぼうふ)承含に至るまで、皆正有り。 公族其れ死罪有れば、則ち甸人(でんじん)に磬(けい)す。其の刑罪は、則ち纖剸(せんせん)し、亦た甸人に告ぐ。公族には宮刑無し。獄成れば、有司公に讞(げん)す。其の死罪は、則ち「某の罪は大辟(たいへき)に在り」と曰い、其の刑罪は、則ち「某の罪は小辟に在り」と曰う。公曰く、「之を宥(ゆる)せ」と。有司又曰く、「辟に在り」と。公又曰く、「之を宥せ」と。有司又曰く、「辟に在り」と。三宥に及びて、対えず、走り出でて、刑を甸人に致す。公又人をして之を追わしめて曰く、「然りと雖も、必ず之を赦せ」と。有司対えて曰く、「及ぶ無し」と。公に反命す。公は素服して挙げず、之が為に変ずること、其の倫の喪の如くす。服無く、親ら之に哭す。
現代語訳
五つの廟に祀られる祖先の子孫は、その祖先の廟がまだ取り壊されていないうちは、たとえ庶民の身分であっても、冠礼を行うときや妻をめとるときには必ず君主に告げ、死んだときには必ず訃報を届け、一周忌や三回忌の祭りのときには告げる。一族どうしの務めとして、弔問すべきなのに弔問せず、免(ぶん、喪の髪型)にすべきなのにしない者がいれば、役人がこれを罰する。葬儀に贈る車馬や財物、死者の口に含ませる玉に至るまで、みな定めがある。 公族に死罪を犯した者があれば、甸人(でんじん、郊外をつかさどる官)のもとで縊り殺す。肉刑に当たる罪であれば、刃物で身体を傷つける刑を行い、これも甸人のもとで執行する。公族には宮刑(去勢の刑)は行わない。裁判が決着すると、役人は君主に申し上げる。死罪ならば「某の罪は大辟(たいへき、死刑)に当たります」と言い、肉刑ならば「某の罪は小辟に当たります」と言う。君主が「赦してやれ」と言う。役人はまた「刑に当たります」と言う。君主がまた「赦してやれ」と言う。役人はまた「刑に当たります」と言う。三度目の赦しの言葉には答えず、走り出て、甸人のもとで刑を執行させる。君主はさらに人を遣わして追いかけさせ、「そうではあっても、必ず赦せ」と伝えさせる。役人は「もう間に合いません」と答える。使いが君主に復命すると、君主は白い素服を着てごちそうを取らず、その者のために日常を改めること、その親疎に応じた喪の場合と同じようにする。喪服は着ないが、自ら哭して悼む。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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礼記・文王世子五廟の孫は、祖廟未だ毀(こぼ)たざれば、庶人に及ぶと雖も、冠し、妻を取るには必ず告げ、死すれば必ず赴(ふ)す。親を忘れざるなり。親未だ絶えずして庶人に列するは、賤しくして能無ければなり。敬みて弔し臨み賻賵(ふほう)するは、睦友の道なり。 古(いにしえ)は、庶子の官治まりて、邦国に倫有り。邦国に倫有りて、衆は方(みち)に郷(むか)う。
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礼記・文王世子公族の罪は、親(した)しと雖も以て有司を犯さざるは、正術なり。百姓を体する所以なり。隠れたる者に刑するは、国人と兄弟を慮らざるなり。弔せず、為に服せず、異姓の廟に哭するは、祖を忝(はずかし)むるが為に之を遠ざくるなり。素服して外に居り、楽を聴かざるは、私に之を喪するなり。骨肉の親は絶つこと無きなり。公族に宮刑無きは、其の類を翦(た)たざるなり。
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礼記・文王世子其の公の大事には、則ち其の喪服の精粗を以て序と為す。公族の喪に於いても亦た之の如くし、以て主人に次ぐ。 若し公、族と燕すれば、則ち異姓を賓と為し、膳宰を主人と為し、公は父兄と歯す。族食は、世ごとに一等を降す。 其の軍に在りては、則ち公禰を守る。公若し疆を出づるの政有らば、庶子は公族の事無き者を以て公宮を守らしめ、正室は大廟を守り、諸父は貴宮貴室を守り、諸子諸孫は下宮下室を守る。
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礼記・文王世子庶子の公族を正(まつりごと)する者は、之に教うるに孝弟・睦友・子愛を以てし、父子の義、長幼の序を明らかにす。 其の公に朝するや、内朝には、則ち東面して北を上とす。臣に貴き者有るも、歯を以てす。其の外朝に在りては、則ち官を以てし、司士之を為す。 其の宗廟の中に在りては、則ち外朝の位の如くす。宗人事を授くるに、爵を以てし官を以てす。其の登餕(とうしゅん)献受爵には、則ち上嗣を以てす。庶子之を治め、三命有りと雖も、父兄を逾(こ)えず。
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礼記・文王世子公族内朝に朝するは、親を内にするなり。貴き者有りと雖も歯を以てするは、父子を明らかにするなり。外朝に官を以てするは、異姓を体(つら)ぬるなり。 宗廟の中に、爵を以て位と為すは、徳を崇ぶなり。宗人事を授くるに官を以てするは、賢を尊ぶなり。登餕受爵に上嗣を以てするは、祖を尊ぶの道なり。 喪紀に服の軽重を以て序と為すは、人の親を奪わざるなり。
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礼記・文王世子公、族と燕するに則ち歯を以てして、孝弟の道達す。其の族食は世ごとに一等を降す、親を親しむの殺(さい)なり。 戦えば則ち公禰を守るは、孝愛の深きなり。正室大廟を守るは、宗室を尊びて、君臣の道著(あら)わる。諸父諸兄は貴室を守り、子弟は下室を守りて、譲道達す。
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