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礼記 / 月令

盲風至,鴻鴈來,玄鳥歸。群鳥養羞。 天子居總章大廟,乘戎路,駕白駱,載白旂,衣白衣,服白玉,食麻與犬。其器廉以深。 是月也,養衰老,授几杖,行糜粥飲食。 乃命司服具飭衣裳,文繡有恆,制有小大,度有長短。衣服有量,必循其故,冠帶有常。

新字:盲風至,鴻鴈来,玄鳥帰。群鳥養羞。 天子居総章大廟,乗戎路,駕白駱,載白旂,衣白衣,服白玉,食麻与犬。其器廉以深。 是月也,養衰老,授几杖,行糜粥飲食。 乃命司服具飭衣裳,文繍有恒,制有小大,度有長短。衣服有量,必循其故,冠帯有常。

書き下し

盲風(もうふう)至り、鴻鴈来たり、玄鳥帰る。群鳥羞(しゅう)を養う。 天子は総章の大廟に居り、戎路に乗り、白駱に駕し、白旂を載せ、白衣を衣、白玉を服び、麻と犬とを食らう。其の器は廉ありて以て深し。 是の月や、衰老を養い、几杖(きじょう)を授け、糜粥(びしゅく)飲食を行う。 乃ち司服に命じて衣裳を具え飭(ととの)えしむ。文繡(ぶんしゅう)恒有り、制に小大有り、度に長短有り。衣服に量有り、必ず其の故に循(したが)い、冠帯に常有り。

現代語訳

激しい風(盲風)が吹き、雁が北からやって来て、燕が南へ帰っていく。多くの鳥が冬に備えて食べ物を蓄える。 天子は総章の中央の正室(大廟)に住まい、戎路に乗り、白駱に引かせ、白い旗を立て、白い衣を着て、白い玉を帯び、麻の実と犬の肉を食べる。器は角ばって深いものを用いる。 この月、年老いて衰えた人々を養い、脇息(几)と杖を授け、粥や飲み物・食べ物をふるまう。 そこで司服(衣服をつかさどる官)に命じて衣服を備え整えさせる。色糸の模様や刺繍には定まった決まりがあり、仕立てには大小の区別があり、寸法には長短の区別がある。衣服には定められた分量があり、必ず古くからの慣例に従い、冠と帯にも常の決まりがある。

解説

仲秋の物候と天子の居所、そして養老と衣服の整備を述べる段である。天子はこの月、年老いて衰えた人々を養い、脇息と杖を授け、粥や飲食をふるまう。万物が衰えに向かう秋に、人の世では衰えた者をいたわるという対応である。『後漢書』礼儀志には、後漢の時代、仲秋に七十歳になった者へ王杖を授け、粥をふるまったことが記されており、この月令の定めが実際の制度として行われていたことがわかる。後半では司服に命じて衣服を整えさせ、模様や刺繍、寸法や分量をすべて古来の決まりに従わせる。寒さに備える衣替えの時期に、服制の乱れをあわせて正すのである。季節が衰えに向かう時にこそ、弱った人を支え、暮らしの備えを整えておくという心配りは、高齢の家族をもつ人や、地域で支え合う仕組みを考える今日の私たちにもそのまま響く。

この章句が説くこと

礼記月令養老衣服敬老

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