韓非子 / 備內第十七
是故明王不舉不參之事,不食非常之食;
新字:是故明王不舉不参之事,不食非常之食;
書き下し
是の故に明王は参せざるの事を挙げず、常に非ざるの食を食らはず。
現代語訳
だから明君は、照らし合わせて確かめていない事は行わず、いつもと違う普段とかけ離れた食べ物は口にしない。
解説
「備内」篇で、君主の死を望む者が身近にいるという分析を受けて、明君がとるべき用心を述べた一文です。一つは、他の証拠と照らし合わせて確かめていない事は実行しないこと。これは韓非が繰り返し説く「参験」の術です。もう一つは、いつもと違う出どころの分からない食べ物を口にしないことで、前段の毒殺への具体的な備えです。この後、遠くの話を聞き、近くの行いを見て、内外の過ちを確かめよと続きます。現代の組織でも、裏の取れない報告に基づいて大きな決定を下したり、出どころの分からない情報を鵜呑みにしたりすることは、トップにとって大きな危険になります。
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