韓非子 / 亡徵第十五
萬乘之主,有能服術行法以爲亡徵之君風雨者,其兼天下不難矣!
新字:万乗之主,有能服術行法以為亡徴之君風雨者,其兼天下不難矣!
書き下し
万乗の主、能く術を服し法を行ひて、以て亡徴の君の風雨と為ること有る者は、其の天下を兼ぬること難からず。
現代語訳
万乗の大国の君主で、術を身につけ法を行い、滅びの兆しのある君主たちにとっての風雨(それを吹き倒す力)となることができる者は、天下を併合することも難しくない。
解説
「亡徴」の結びの言葉です。ここまで挙げた四十数か条の滅びの兆しは、それだけで国が倒れるというものではありません。この直前の部分で韓非は、木が虫に食われても強い風がなければ折れないように、滅びの兆しのある国も、それを吹き倒す力がなければ倒れないと述べています。そして、術と法を備えた大国の君主こそ、兆しある国々にとっての風雨となり、天下を統一できると結論します。韓非の構想が、単に国を守ることではなく、天下統一に向いていたことが分かる一節です。自社の弱点を点検すると同時に、競合の弱点を突く準備をせよ、という戦略の教えとしても読めます。
関連する章句
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『韓非子』亡徵第十五亡徴とは、必ず亡ぶと日うに非ず、其の亡ぶ可きを言うなり。…木の折るるや必ず蠹を通じ、牆の壊るるや必ず隙を通ず。…然れども木蠹すと雖も、疾風無ければ折れず、牆隙すと雖も、大雨無ければ壊れず。
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