呻吟語 / 内篇・談道・法は死物、道は活物
威儀三千,禮儀三百,五刑之屬三千,皆法也。法是死底,令人可守;道是活底,令人變通。賢者持循於法之中,聖人變易於法之外。自非聖人而言變易,皆亂法也。
新字:威儀三千,礼儀三百,五刑之属三千,皆法也。法是死底,令人可守;道是活底,令人変通。賢者持循於法之中,聖人変易於法之外。自非聖人而言変易,皆乱法也。
書き下し
威儀三千、禮儀三百、五刑の屬三千は、皆な法なり。法は是れ死底にして、人をして守る可からしむ。道は是れ活底にして、人をして變通せしむ。賢者は法の中に持循し、聖人は法の外に變易す。自ら聖人に非ずして變易を言ふは、皆な法を亂るなり。
現代語訳
威儀三千、礼儀三百、五刑に属する三千の条文は、みな法です。法は死んだもので、人に守らせることができます。道は生きたもので、人に融通をきかせます。賢者は法の中で守り通し、聖人は法の外で変えていきます。自分が聖人でもないのに変えると言うのは、みな法を乱すことです。
解説
法と道を、死んだものと生きたものとして分けます。ここまでは柔軟さの勧めに聞こえますが、最後の一行で反転します。法の外に出られるのは聖人だけで、そうでない者が融通をきかせると言えば、それは法を乱しているだけだ、と。例外を認めつつ、その扉を極端に狭くする。運用の現実を知る役人らしい結びです。守る側と変える側の資格を、はっきり分けた一段です。
この章句が説くこと
法道規則例外運用
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