家道訓 / 巻之四・用財上
一家ををさむる主人は、日夜家事をよくつとめて怠らず、おろそかならず、財を用ふるにおごらずつひやさず、もはら儉約を行ふべし。勤と儉との二は、家ををさむる要道なり。此の二の道行はるれば貧窮にいたらず、我が用に乏しからず。勤と儉と二の道を行ふに、心を小にしておろそかならざるをよしとす。是勤儉を行ふ心法なり。
新字:一家ををさむる主人は、日夜家事をよくつとめて怠らず、おろそかならず、財を用ふるにおごらずつひやさず、もはら倹約を行ふべし。勤と倹との二は、家ををさむる要道なり。此の二の道行はるれば貧窮にいたらず、我が用に乏しからず。勤と倹と二の道を行ふに、心を小にしておろそかならざるをよしとす。是勤倹を行ふ心法なり。
書き下し
一家ををさむる主人は、日夜家事をよくつとめて怠らず、おろそかならず、財を用ふるにおごらずつひやさず、もはら倹約を行ふべし。勤と倹との二は、家ををさむる要道なり。此の二の道行はるれば貧窮にいたらず、我が用に乏しからず。勤と倹と二の道を行ふに、心を小にしておろそかならざるをよしとす。是勤倹を行ふ心法なり。
現代語訳
家を治める主人は、日夜家事をよく努めて怠らず、おろそかにせず、財を用いるのにおごらず費やさず、もっぱら倹約を行うべきです。勤と倹の二つは、家を治める要道です。この二つの道が行われれば、貧窮に至らず、自分の用に乏しくありません。勤と倹の二つの道を行うには、心を小さくして、おろそかにしないのがよいのです。これが勤倹を行う心法です。
解説
家を治める要道を「勤」と「倹」の二字にまとめ、この二つが行われれば貧窮に至らないと説きます。興味深いのは、勤倹を行う心法として「心を小にしておろそかならざる」ことを挙げている点です。心を小さくするとは、細かいところまで気を配り、大ざっぱにしないことです。大きな支出だけでなく日々の小さな出費に目を配る、日々の仕事を丁寧にこなす、という地道な心がけが家を支えます。家計でも事業でも、細部への注意が全体を守るという教えです。
この章句が説くこと
勤倹倹約家心法家計
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