法華経 / 從地湧出品第十五(6)
爾時世尊說此偈已,告彌勒菩薩:「我今於此大眾、宣告汝等,阿逸多,是諸大菩薩摩訶薩,無量無數阿僧祇、從地湧出,汝等昔所未見者,我於是娑婆世界、得阿耨多羅三藐三菩提已,教化示導是諸菩薩,調伏其心,令發道意。此諸菩薩,皆於是娑婆世界之下、此界虛空中住,於諸經典,讀誦通利,思惟分別、正憶念。阿逸多,是諸善男子等,不樂在眾、多有所說,常樂靜處、勤行精進,未曾休息。亦不依止人天而住。常樂深智,無有障礙、亦常樂於諸佛之法,一心精進,求無上慧。」 爾時世尊欲重宣此義,而說偈言: 阿逸汝當知,是諸大菩薩,從無數劫來,修習佛智慧,悉是我所化,令發大道心。此等是我子,依止是世界, 常行頭陀事,志樂於靜處,捨大眾憒鬧,不樂多所說。如是諸子等,學習我道法,晝夜常精進,為求佛道故, 在娑婆世界、下方空中住,志念力堅固,常勤求智慧,說種種妙法,其心無所畏。我於伽耶城、菩提樹下坐, 得成最正覺,轉無上法輪。爾乃教化之、令初發道心,今皆住不退,悉當得成佛。我今說實語,汝等一心信, 我從久遠來、教化是等眾。
新字:爾時世尊説此偈已,告弥勒菩薩:「我今於此大衆、宣告汝等,阿逸多,是諸大菩薩摩訶薩,無量無数阿僧祇、従地湧出,汝等昔所未見者,我於是娑婆世界、得阿耨多羅三藐三菩提已,教化示導是諸菩薩,調伏其心,令発道意。此諸菩薩,皆於是娑婆世界之下、此界虚空中住,於諸経典,読誦通利,思惟分別、正憶念。阿逸多,是諸善男子等,不楽在衆、多有所説,常楽静処、勤行精進,未曽休息。亦不依止人天而住。常楽深智,無有障礙、亦常楽於諸仏之法,一心精進,求無上慧。」 爾時世尊欲重宣此義,而説偈言: 阿逸汝当知,是諸大菩薩,従無数劫来,修習仏智慧,悉是我所化,令発大道心。此等是我子,依止是世界, 常行頭陀事,志楽於静処,捨大衆憒鬧,不楽多所説。如是諸子等,学習我道法,昼夜常精進,為求仏道故, 在娑婆世界、下方空中住,志念力堅固,常勤求智慧,説種種妙法,其心無所畏。我於伽耶城、菩提樹下坐, 得成最正覚,転無上法輪。爾乃教化之、令初発道心,今皆住不退,悉当得成仏。我今説実語,汝等一心信, 我従久遠来、教化是等衆。
書き下し
爾の時、世尊、此の偈を説き已りて、弥勒菩薩に告げたまわく、「我れ今此の大衆に於いて汝等に宣告す。阿逸多よ、是の諸の大菩薩摩訶薩の、無量無数阿僧祇にして地より湧出せる、汝等が昔より未だ見ざる所の者は、我れ是の娑婆世界に於いて阿耨多羅三藐三菩提を得已りて、是の諸の菩薩を教化し示導し、其の心を調伏して、道意を発さしめたり。此の諸の菩薩は、皆是の娑婆世界の下、此の界の虚空の中に於いて住し、諸の経典に於いて、読誦し通利し、思惟し分別し、正しく憶念す。阿逸多よ、是の諸の善男子等は、衆に在りて多く所説あるを楽わず、常に静処を楽い、勤行精進して、未だ曽て休息せず。亦た人天に依止して住せず。常に深智を楽いて、障礙有ること無く、亦た常に諸仏の法を楽い、一心に精進して、無上慧を求む」と。 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、 阿逸よ、汝当に知るべし。是の諸の大菩薩は、無数劫より来、仏の智慧を修習せり。悉く是れ我が所化にして、大道心を発さしめたり。此れ等は是れ我が子、是の世界に依止す。 常に頭陀の事を行じ、志は静処を楽い、大衆の憒鬧を捨てて、多く所説あるを楽わず。是の如き諸子等は、我が道法を学習し、昼夜に常に精進す。仏道を求めんが為の故に、 娑婆世界の、下方の空中に在りて住し、志念力は堅固にして、常に勤めて智慧を求め、種種の妙法を説きて、其の心に畏るる所無し。我れ伽耶城の、菩提樹下に坐して、 最正覚を成ずることを得、無上の法輪を転じ、爾して乃ち之を教化し、初めて道心を発さしめ、今皆不退に住し、悉く当に成仏することを得べし。我れ今実語を説く。汝等は一心に信ぜよ。 我れ久遠より来、是れ等の衆を教化せり。
現代語訳
そのとき世尊は、この偈を説き終えて、弥勒菩薩に告げられました。「私は今、この大衆の中で、あなたたちに宣言します。阿逸多よ、この無量無数阿僧祇の大菩薩摩訶薩が地から湧き出たのを、あなたたちはこれまで見たことがありません。私はこの娑婆世界で阿耨多羅三藐三菩提を得てから、この菩薩たちを教え導き、その心を調え、道を求める心を起こさせたのです。この菩薩たちは、みなこの娑婆世界の下、この世界の虚空の中に住み、諸の経典をよどみなく読誦し、思索し、分別し、正しく心にとどめています。阿逸多よ、この善男子たちは、大衆の中で多く語ることを好まず、常に静かな場所を楽しみ、つとめて精進し、これまで休んだことがありません。人や天に頼って住むこともありません。常に深い智慧を好んで障りがなく、また常に諸仏の法を好み、一心に精進して、無上の智慧を求めています」と。 そのとき世尊は、重ねてこの意味を述べようとして、偈を説いて言われました。 阿逸よ、あなたは知りなさい。この大菩薩たちは、数えきれない劫の昔から、仏の智慧を修めてきました。みな私が教え導いた者で、大いなる道心を起こさせました。この人たちは私の子であり、この世界に依って住んでいます。 常に頭陀の行を行い、志は静かな場所を楽しみ、大衆の騒がしさを捨てて、多く語ることを好みません。このような子たちは、私の道の法を学び、昼も夜も常に精進します。仏道を求めるために、娑婆世界の下方の空中に住み、志と念の力は堅固で、常に智慧を求めてつとめ、さまざまな妙なる法を説いて、その心に恐れるものがありません。私は伽耶城の菩提樹の下に坐して、最高の正覚を成就し、無上の法輪を転じ、そのうえで彼らを教え導き、初めて道心を起こさせました。今、みな不退に住し、皆やがて成仏することができるでしょう。私は今、真実のことばを説きます。あなたたちは一心に信じなさい。 私は久遠の昔から、この人々を教化してきたのです。
解説

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