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法華経 / 化城喻品第七(5)

爾時諸梵天王,偈讚佛已,各作是言:「惟願世尊轉於法輪,度脫眾生,開涅槃道。」時諸梵天王,一心同聲,而說偈言: 世雄兩足尊,惟願演說法,以大慈悲力,度苦惱眾生。 爾時大通智勝如來,默然許之。 又諸比丘,東南方五百萬億國土,諸大梵王,各自見宮殿光明照曜,昔所未有。歡喜踴躍,生稀有心,即各相詣,共議此事。時彼眾中,有一大梵天王,名曰大悲,為諸梵眾而說偈言: 是事何因緣,而現如此相,我等諸宮殿,光明昔未有。 為大德天生,為佛出世間,未曾見此相,當共一心求。 過千萬億土,尋光共推之,多是佛出世,度脫苦眾生。 爾時五百萬億諸梵天王,與宮殿俱,各以衣祴盛諸天華,共詣西北方,推尋是相。見大通智勝如來,處於道場菩提樹下,坐師子座,諸天、龍王、乾闥婆、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等,恭敬圍繞,及見十六王子,請佛轉法輪。 時諸梵天王頭面禮佛,繞百千匝,即以天華而散佛上。所散之華,如須彌山,並以供養佛菩提樹。華供養已,各以宮殿奉上彼佛,而作是言:「惟見哀愍,饒益我等,所獻宮殿,願垂納受。」爾時諸梵天王,即於佛前,一心同聲,以偈頌曰:

新字:爾時諸梵天王,偈讃仏已,各作是言:「惟願世尊転於法輪,度脱衆生,開涅槃道。」時諸梵天王,一心同声,而説偈言: 世雄両足尊,惟願演説法,以大慈悲力,度苦悩衆生。 爾時大通智勝如来,黙然許之。 又諸比丘,東南方五百万億国土,諸大梵王,各自見宮殿光明照曜,昔所未有。歓喜踴躍,生稀有心,即各相詣,共議此事。時彼衆中,有一大梵天王,名曰大悲,為諸梵衆而説偈言: 是事何因縁,而現如此相,我等諸宮殿,光明昔未有。 為大徳天生,為仏出世間,未曽見此相,当共一心求。 過千万億土,尋光共推之,多是仏出世,度脱苦衆生。 爾時五百万億諸梵天王,与宮殿倶,各以衣祴盛諸天華,共詣西北方,推尋是相。見大通智勝如来,処於道場菩提樹下,坐師子座,諸天、竜王、乾闥婆、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等,恭敬囲繞,及見十六王子,請仏転法輪。 時諸梵天王頭面礼仏,繞百千匝,即以天華而散仏上。所散之華,如須弥山,並以供養仏菩提樹。華供養已,各以宮殿奉上彼仏,而作是言:「惟見哀愍,饒益我等,所献宮殿,願垂納受。」爾時諸梵天王,即於仏前,一心同声,以偈頌曰:

書き下し

爾の時、諸の梵天王は、偈をもて仏を讃え已りて、各是の言を作さく、「惟だ願わくは世尊、法輪を転じて、衆生を度脱し、涅槃の道を開きたまえ」と。時に諸の梵天王は、一心に同声に、偈を説きて言わく、 世雄、両足の尊よ、惟だ願わくは法を演説したまえ、大慈悲の力をもて、苦悩の衆生を度したまえ。 爾の時、大通智勝如来は、黙然として之を許したまえり。 又、諸の比丘、東南方の五百万億の国土の、諸の大梵王は、各自ら宮殿の光明照曜して、昔より未だ有らざるを見て、歓喜踊躍し、稀有の心を生じ、即ち各相い詣りて、共に此の事を議す。時に彼の衆の中に、一の大梵天王有り、名を大悲と曰い、諸の梵衆の為に、偈を説きて言わく、 是の事は何の因縁ぞ、而も此の如き相を現ずる、我等の諸の宮殿の、光明は昔より未だ有らず。 大徳の天の生まれたるか、仏の世間に出でたまうか、未だ曾て此の相を見ず、当に共に一心に求むべし。 千万億の土を過ぎて、光を尋ねて共に之を推せば、多くは是れ仏の世に出でて、苦の衆生を度脱したまうならん。 爾の時、五百万億の諸の梵天王は、宮殿と俱に、各衣祴に諸の天華を盛り、共に西北方に詣りて、是の相を推尋す。大通智勝如来の、道場の菩提樹の下に処し、師子座に坐したまい、諸の天、龍王、乾闥婆、緊那羅、摩睺羅伽、人非人等の、恭敬し囲繞し、及び十六の王子の、仏に法輪を転ぜんことを請うを見る。 時に諸の梵天王は、頭面に仏を礼し、繞ること百千匝し、即ち天華を以て仏の上に散ず。散ずる所の華は、須弥山の如く、並びに以て仏の菩提樹に供養す。華供養し已りて、各宮殿を以て、彼の仏に奉上し、是の言を作さく、「惟だ哀愍を垂れ、我等を饒益したまえ、献ずる所の宮殿、願わくは納受を垂れたまえ」と。爾の時、諸の梵天王は、即ち仏の前に於て、一心に同声に、偈頌を以て曰う、

現代語訳

そのとき梵天王たちは、偈で仏を讃え終えると、それぞれこう言いました。「どうか世尊よ、法の輪を転じて、人々を救い、涅槃への道を開いてください」と。梵天王たちは一心に声をそろえて、偈を説いて言いました。世の勇者、二本足の中で尊い方よ、どうか法を説いてください。大いなる慈悲の力で、苦しみ悩む人々を救ってください。 そのとき大通智勝如来は、黙ってこれを許されました。 また比丘たちよ、東南の方の五百万億の国々の大梵王たちは、それぞれ自分の宮殿の光が輝き、昔なかったほどであるのを見て、歓喜して踊り、稀有な思いを生じ、すぐにお互いを訪ねて、一緒にこのことを話し合いました。その中に大悲という名の大梵天王がいて、梵天の衆のために偈を説いて言いました。これはどんな因縁で、このような相が現れるのか。私たちの宮殿の光は、昔からなかったもの。徳の大きな神が生まれたのか、仏が世に出られたのか。いままでこのような相を見たことがない、みなで一心に探そう。千万億の国を過ぎて、光を頼りにともに探せば、おそらくは仏が世に出て、苦しむ人々を救われているのだろう。 そのとき五百万億の梵天王たちは、宮殿とともに、それぞれ衣の裾に天の花を盛り、一緒に西北の方へ行って、この相の理由を探しました。大通智勝如来が道場の菩提樹の下で獅子座に座り、神々、龍王、乾闥婆、緊那羅、摩睺羅伽、人ならぬ者たちに敬い囲まれ、十六人の王子が仏に法の輪を転じるよう願っているのを見ました。 梵天王たちは頭を地につけて仏を礼拝し、仏の周りを百千回巡り、天の花を仏の上に撒きました。撒いた花は須弥山のようで、また仏の菩提樹にも供養しました。花の供養を終えると、それぞれ宮殿を仏に奉り、こう言いました。「どうか憐れみを垂れて、私たちに利益をお与えください。献じる宮殿を、どうかお受けください」と。そのとき梵天王たちは、仏の前で一心に声をそろえ、偈で言いました。

解説

前節の東方の梵天王に続いて、東南と西北の梵天王たちが同じ型で仏のもとに訪れる箇所です。法華経はこの繰り返しを方角ごとに重ねていき、十方すべての世界が同じ出来事に呼応する様子を示します。梵天の代表の名が「救一切」「大悲」と、救済と慈悲を示す名であることも手がかりです。繰り返しの形式は、聴衆の記憶に残す口承の工夫とも読めます。また、仏は梵天王の請いを黙って許すだけで、自ら進んで説くことをしません。請われてはじめて動くという間合いにも注目できます。
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人生を、一行の式にしてみた。

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この章句が説くこと

東南方大悲繰り返しの構成黙然として許す十方請法

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