抱朴子外篇 / 任命
年期奄冉而不久,托世飄迅而不再,智者履霜則知堅冰之必至,處始則悟生物之有終。六龍促軌於大渾,華顛倏忽而告暮,古人所以映順流而顧嘆,眄過隙而興悲矣。先生資命世之逸量,含英偉以邈俗,銳翰汪濊以波湧,六奇抑郁而淵稸;然不能淩扶搖以高竦,揚清耀於九玄,器不陳於瑚簋之末,體不免於負薪之勞,猶奏和音於聾俗之地,鬻章甫於被發之域。徒忘寤於翰林,銳意以窮神,崇琬琰於懷抱之內,吐琳瑯於毛墨之端,躬困屢空之儉,神勞堅高之間,譬若埋尺璧於重壤之下,封文錦於沓匱之中,終無交易之富,孰賞堙翳之珍哉?
新字:年期奄冉而不久,托世飄迅而不再,智者履霜則知堅冰之必至,処始則悟生物之有終。六竜促軌於大渾,華顛倏忽而告暮,古人所以映順流而顧嘆,眄過隙而興悲矣。先生資命世之逸量,含英偉以邈俗,鋭翰汪濊以波湧,六奇抑郁而淵稸;然不能淩扶揺以高竦,揚清耀於九玄,器不陳於瑚簋之末,体不免於負薪之労,猶奏和音於聾俗之地,鬻章甫於被発之域。徒忘寤於翰林,鋭意以窮神,崇琬琰於懐抱之内,吐琳瑯於毛墨之端,躬困屡空之倹,神労堅高之間,譬若埋尺璧於重壤之下,封文錦於沓匱之中,終無交易之富,孰賞堙翳之珍哉?
書き下し
年期は奄冉として久しからず、世に托すること飄迅にして再びせず。智者は霜を履みて則ち堅氷の必ず至るを知り、始めに処りて生物の終わり有るを悟る。六龍は軌を大渾に促し、華顛は倏忽として暮を告ぐ。古人の順流に映じて顧みて嘆き、過隙を眄て悲しみを興す所以なり。先生は命世の逸量を資とし、英偉を含みて以て俗に邈たり。鋭翰汪濊として波湧き、六奇抑鬱として淵に稸う。然れども扶揺を凌ぎて以て高く竦え、清耀を九玄に揚ぐる能わず。器は瑚簋の末に陳ねられず、体は負薪の労を免れず。猶お和音を聾俗の地に奏で、章甫を被髪の域に鬻ぐがごとし。徒に翰林に忘寤し、意を鋭くして以て神を窮め、琬琰を懐抱の内に崇び、琳瑯を毛墨の端に吐き、躬は屢空の倹に困しみ、神は堅高の間に労す。譬えば尺璧を重壌の下に埋め、文錦を沓匱の中に封ずるが若し。終に交易の富無くんば、孰か堙翳の珍を賞せん。
現代語訳
歳月はあっという間に過ぎて長くは続かず、この世に身を託す時はつむじ風のように速く再びは来ない。智者は霜を踏めば堅い氷が必ず来ることを知り、始まりにいれば万物に終わりのあることを悟る。六頭の竜は天の軌を急ぎ、白髪はたちまち暮れを告げる。古人が流れる水に影を映して振り返っては嘆き、すき間を駆ける駒を眺めて悲しんだ理由である。先生は世に名を成すほどのすぐれた度量を資質とし、英傑の才を含んで俗から遠い。鋭い筆は波のように広く湧き、六つの奇策は奥深く淵のように蓄えられている。しかし、つむじ風に乗って高くそびえ、清い輝きを九天に上げることができない。才能は瑚簋(祭器)の列の端にも並べられず、身は薪を背負う労を免れない。聾の風俗の地で和らぎの音を奏で、冠を被らず髪をほどく国で礼冠を売るようなものである。むなしく書物の林に身を忘れ、意志を鋭くして精神を究め、琬琰の玉を胸の内に尊び、美しい玉のような言葉を筆墨の端に吐き、自身は空腹がちの倹約に苦しみ、心は高く堅い学問の間で疲れる。尺の璧を深い土の下に埋め、美しい錦を何重もの箱に封じるようなものである。ついに取引の富がなければ、誰が埋もれた宝を賞するだろうか。
解説
この章句が説くこと
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『墨子』公孟公孟子、子墨子に謂いて曰く、「實に善人為らば、孰れか知らざらん。譬えば良玉の若し。處りて出でざるも餘精有り。譬えば美女の若し。處りて出でざるも、人、爭いて之を求む。行きて自ら衒えば、人、之を取ること莫きなり。今、子は徧く人に従いて之に説く。何ぞ其れ勞するや」と。子墨子曰く、「今、夫れ世亂れて、美女を求むる者衆し。美女、出でずと雖も、人、多く之を求む。今、善を求むる者は寡なし。强いて人に説かずんば、人、之を知ること莫きなり。且つ二生有り。此に善く星す。一は行きて人の為に筮する者、一は處りて出でざる者。其の精、孰れか多き」と。公孟子曰く、「行きて人の為に筮する者、其の精多し」と。子墨子曰く、「仁義は鈞し。行きて人に説く者は、其の功善も亦た多し。何の故に行きて人に説かざらんや」と。
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史記 伯夷列伝「君子は世を没して名の称せられざるを疾む」。賈子曰く、「貪夫は財に徇じ、烈士は名に徇じ、夸者は権に死し、衆庶は生を馮む」と。「同明は相ひ照らし、同類は相ひ求む。雲は龍に従ひ、風は虎に従ふ。聖人作りて万物覩はる」。伯夷・叔斉は賢なりと雖も、夫子を得て名益々彰はる。顔淵は篤学なりと雖も、驥尾に附して行ひ益々顕はる。巌穴の士、趣舎此くの若き時有り、類名堙滅して称せられざるは、悲しいかな。閭巷の人、行ひを砥ぎ名を立てんと欲する者は、青雲の士に附くに非ずんば、悪んぞ能く後世に施かんや。
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論語・述而篇子は語らず、怪・力・乱・神。
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