論語 / 述而篇
子不語:怪、力、亂、神。
新字:子不語:怪、力、乱、神。
書き下し
子は語らず、怪・力・乱・神。
現代語訳
先生は、怪異と、力の誇示と、世の乱れと、神霊については語られなかった。
解説
孔子が語らなかった四つの主題である。怪異と神霊は検証できないもの、力と乱は人を煽るもの。共通するのは、どれも人の関心を強く引くという点だ。不思議な話、強さの誇示、混乱の噂、霊的な話。今も昔も、これらは最も広まりやすい。孔子はそこを意図的に避けた。人を惹きつける力があるからこそ、教えの中心に置けば、教えそのものが娯楽に流れる。語らないと決めることは、語ることを選ぶより難しい。何かを主張する立場にいる人は、注目を集める手段をいくつも持っている。刺激的な事例、対立の演出、断定的な物言い。使えば届く範囲は広がる。だが届いたものの中身が変質する。何を語らないかで、その人の伝えたい中身の輪郭が決まる。
この章句が説くこと
不語節制怪力乱神発信自制
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