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碧巌録 / 第五十九則

水灑不著 風吹不入虎步龍行 鬼號神泣頭長三尺知是誰相對無言獨足立

新字:水灑不著 風吹不入虎歩竜行 鬼号神泣頭長三尺知是誰相対無言独足立

書き下し

水灑げども著かず、風吹けども入らず。虎歩竜行、鬼号び神泣く。頭の長さ三尺知んぬ是れ誰ぞ、相対して無言にして独足もて立つ。

現代語訳

水をかけても付かず、風が吹いても入りこまない。虎のように歩み竜のように行き、鬼は叫び神は泣く。頭の長さが三尺もある、これはいったい誰か。向かい合って言葉もなく、片足で立っている。

解説

雪竇が第五十九則に付けた頌である。「水灑げども著かず、風吹けども入らず」は、趙州の答えに水も風も入りこむすき間がないことを詠む。続く「虎歩竜行、鬼号び神泣く」は、その堂々たる働きに鬼神さえ泣き叫ぶと讃えている。後半の頭の長さ三尺で片足で立つという奇怪な姿は、ある古徳が「仏とは何か」と問われて答えた言葉を下敷きにしており、言葉もなく向かい合う者の姿として趙州を描く。すきのない応答と、言葉を超えて立つ姿とが、一つの頌に重ねられている。誰にも真似のできない自分の立ち姿を持つことの強さを感じさせる一首である。

この章句が説くこと

雪竇頌趙州無言すき独立

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