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碧巌録 / 第四十三則

舉。僧問洞山。寒暑到來如何迴避山云。何不向無寒暑處去僧云。如何是無寒暑處山云。寒時寒殺闍黎。熱時熱殺闍黎。

新字:舉。僧問洞山。寒暑到来如何迴避山云。何不向無寒暑処去僧云。如何是無寒暑処山云。寒時寒殺闍黎。熱時熱殺闍黎。

書き下し

挙す。僧、洞山に問ふ、「寒暑到来す、如何が迴避せん」。山云く、「何ぞ無寒暑の処に向かつて去らざる」。僧云く、「如何なるか是れ無寒暑の処」。山云く、「寒時は闍黎を寒殺し、熱時は闍黎を熱殺す」。

現代語訳

取り上げる。ある僧が洞山に問うた。「寒さ暑さがやって来たら、どう避けたらよいか」。洞山は言った。「なぜ寒さも暑さもない所へ行かないのか」。僧は言った。「寒さも暑さもない所とはどこか」。洞山は言った。「寒い時はお前を寒さで殺し、暑い時はお前を暑さで殺す」。

解説

第四十三則の本則である。曹洞宗の祖とされる洞山良价に、ある僧が寒暑をどう避けるかと問う。寒暑は気候のことにとどまらず、生死や苦楽といった人生の逆境全体を指すと読まれてきた。洞山は寒暑のない所へ行けと答え、僧がその場所を問うと、寒い時は寒さに徹し、暑い時は暑さに徹せよと返した。逃げ場をどこか別の所に求めるのではなく、逆境のただ中に身を置き切ることが寒暑のない所だというのである。困難を避ける工夫より、困難そのものになりきる覚悟が問われている。

この章句が説くこと

公案逆境無心覚悟洞山寒暑

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