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碧巌録 / 第五則

牛頭沒馬頭回 曹溪鏡裏絕塵埃打鼓看來君不見百花春至為誰開

新字:牛頭没馬頭回 曹渓鏡裏絶塵埃打鼓看来君不見百花春至為誰開

書き下し

牛頭没し馬頭回る、曹渓鏡裏塵埃を絶す。鼓を打つて看来れども君見ず、百花春至つて誰が為にか開く。

現代語訳

牛頭が沈めば馬頭が戻ってくる。曹渓の鏡の中には塵ひとつない。太鼓を打って探してみても、君には見えない。百花は春が来て、誰のために咲くのか。

解説

雪竇重顕が第五則に付けた頌である。「牛頭没し馬頭回る」は、地獄の獄卒である牛頭と馬頭が入れ替わり現れるように、一瞬も止まらない働きを示すとされ、圜悟はこの二句で一時に言い尽くしたと評している。「曹渓鏡裏塵埃を絶す」は六祖慧能の、もとより塵のつく所はないという境地を踏まえる。後半は本則の「鼓を打つて普請して看よ」を受け、太鼓を打って探しても君には見えないと言い、最後に春の百花は誰のために咲くのかと問う。誰に見られるためでもなく咲く花のように、真実は目の前に差し出されている。現代の働く者には、評価のためでなく咲く花のように、自らの仕事を全うする姿を思わせる。

この章句が説くこと

百花曹渓雪竇頌無心今ここ

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