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配所残筆 / 配所殘筆3

十七歲之冬、高野按察院光宥法印ゟ神道令傳受候、神代之卷者不及申、神道之秘傳不殘令傳授候、其後壯年の頃、廣田坦齋と申忌部氏之嫡流之者有之、根本宗源の神道令相傳候、其節忌部氏神道之口決不殘相傳候書付證文を越候、其中頃より石出帶刀參候て、我等へ斷り神書承候、坦齋は頓て死去仕候に付、神書之事帶刀事拙者を賴候て、合點不參候は所々皆承候得者、是亦其書付今以有之候、

新字:十七歳之冬、高野按察院光宥法印ゟ神道令伝受候、神代之巻者不及申、神道之秘伝不残令伝授候、其後壮年の頃、広田坦斎と申忌部氏之嫡流之者有之、根本宗源の神道令相伝候、其節忌部氏神道之口決不残相伝候書付証文を越候、其中頃より石出帯刀参候て、我等へ断り神書承候、坦斎は頓て死去仕候に付、神書之事帯刀事拙者を頼候て、合点不参候は所々皆承候得者、是亦其書付今以有之候、

書き下し

十七歲之冬、高野按察院光宥法印ゟ神道令傳受候、神代之卷者不及申、神道之秘傳不殘令傳授候、其後壯年の頃、廣田坦齋と申忌部氏之嫡流之者有之、根本宗源の神道令相傳候、其節忌部氏神道之口決不殘相傳候書付證文を越候、其中頃より石出帶刀參候て、我等へ斷り神書承候、坦齋は頓て死去仕候に付、神書之事帶刀事拙者を賴候て、合點不參候は所々皆承候得者、是亦其書付今以有之候、

現代語訳

十七歳の冬、高野の按察院光宥法印から神道の伝授を受けました。神代巻はもちろん、神道の秘伝を残らず伝授していただきました。その後、壮年のころ、廣田坦斎という忌部氏の嫡流の者がいて、根本宗源の神道を相伝してくれました。そのとき、忌部氏神道の口訣を残らず相伝したという書付の証文を渡してくれました。その途中から石出帯刀が来て、私に断ったうえで神書を聞きました。坦斎はまもなく死去したので、神書のことは帯刀が私を頼みとし、納得のいかない所々をすべて聞いて帰りました。これもその書付が今もあります。

解説

十七歳から壮年にかけて、素行が神道の伝授を受けた経緯を述べる短い段です。神代巻から口訣まで残らず伝わったことを、書付や証文が手元にあるという形で裏づけています。ここでも、誰から何を受けたかを具体的に書き、証拠の所在まで添える書き方が貫かれています。のちに石出帯刀が神書を聞きに来たという一節は、受ける側から教える側へ回ったことを示すものです。専門知識の出どころと継承の記録を残す大切さは、現代の組織の引き継ぎにも通じます。

この章句が説くこと

神道伝授師承書付継承配所残筆

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