群書治要 / 『群書治要』韓詩外傳・人主の十二の病
人主之疾十有二發、非有賢醫、莫能治也。何謂十二發。曰:痿、蹷、逆、脹、滿、支、膈、盲、煩、喘、痺、風、此之謂也。賢醫治之若何。曰:省事輕刑則痿不作、無使小民飢寒則蹷不作、無令財貨上流則逆不作、無使倉廩積腐則脹不作、無使府庫充實則滿不作、無使羣臣縱恣則支不作、無使下情不上通則膈不作、上振恤下則盲不作、法令奉用則煩不作、無使下怨則喘不作、無使賢人伏匿則痺不作、無使百姓歌吟誹謗則風不作、夫重臣羣下者、人主之心腹支體也。心腹支體無害、則人主無疾矣。故非有賢醫、莫能治也。人主皆有此十二疾、而不用賢醫、則國非其國也。
新字:人主之疾十有二発、非有賢医、莫能治也。何謂十二発。曰:痿、蹷、逆、脹、満、支、膈、盲、煩、喘、痺、風、此之謂也。賢医治之若何。曰:省事軽刑則痿不作、無使小民飢寒則蹷不作、無令財貨上流則逆不作、無使倉廩積腐則脹不作、無使府庫充実則満不作、無使羣臣縦恣則支不作、無使下情不上通則膈不作、上振恤下則盲不作、法令奉用則煩不作、無使下怨則喘不作、無使賢人伏匿則痺不作、無使百姓歌吟誹謗則風不作、夫重臣羣下者、人主之心腹支体也。心腹支体無害、則人主無疾矣。故非有賢医、莫能治也。人主皆有此十二疾、而不用賢医、則国非其国也。
書き下し
人主の疾に十有二の発あり、賢医有るに非ざれば、能く治むる莫きなり。何をか十二の発と謂う。曰く、痿・蹷・逆・脹・満・支・膈・盲・煩・喘・痺・風、此れを之れ謂う。賢医の之を治むること若何。曰く、事を省き刑を軽くすれば則ち痿作らず、小民をして飢寒せしむること無ければ則ち蹷作らず、財貨をして上に流れしむる無ければ則ち逆作らず、倉廩をして積み腐らしむる無ければ則ち脹作らず、府庫をして充実せしむる無ければ則ち満作らず、群臣をして縦恣ならしむる無ければ則ち支作らず、下情をして上に通ぜざらしむる無ければ則ち膈作らず、上、恤を下に振えば則ち盲作らず、法令奉用せらるれば則ち煩作らず、下をして怨ましむる無ければ則ち喘作らず、賢人をして伏匿せしむる無ければ則ち痺作らず、百姓をして歌吟誹謗せしむる無ければ則ち風作らず。夫れ重臣・群下は、人主の心腹支体なり。心腹支体害無くんば、則ち人主疾無し。故に賢医有るに非ざれば、能く治むる莫きなり。人主皆此の十二疾有りて、賢医を用いざれば、則ち国は其の国に非ざるなり。
現代語訳
君主の病には十二の発症があり、よい医者がいなければ治すことができません。十二の発症とは何か。痿、蹷、逆、脹、満、支、膈、盲、煩、喘、痺、風です。よい医者はどう治すか。政務を簡素にして刑を軽くすれば痿は起こらず、庶民を飢えや寒さに苦しめなければ蹷は起こらず、財貨が上に流れ込みすぎないようにすれば逆は起こらず、倉の穀物を積んで腐らせなければ脹は起こらず、役所の蔵を満たしすぎなければ満は起こらず、群臣の放縦を許さなければ支は起こらず、下の事情が上に通じない状態にしなければ膈は起こらず、上が下に救いの手を差し伸べれば盲は起こらず、法令が守られれば煩は起こらず、下に怨みを抱かせなければ喘は起こらず、賢人を隠れさせなければ痺は起こらず、民が歌にして謗ることがなければ風は起こりません。重臣や下の者たちは、君主の心臓や腹や手足にあたります。心臓や腹や手足が損なわれなければ、君主は病みません。だから、よい医者がいなければ治せないのです。君主が皆この十二の病を持ちながらよい医者を用いなければ、国はもはや自分の国ではなくなります。
解説

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