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五行大義 / 第二十四論禽虫・第二者論三十六禽

丑爲牛蟹鼈者。丑爲艮。立春之節。農事既興。牛之力也。又。上當牛宿。說題辭曰。牛爲陰事。牽耦耜耕也。故在丑。蟹者。立春之時。卉木生根。如其足也。艮爲山。巨靈贔負。首頂靈山。負蓬萊山。卽巨蟹也。鼈者。土之精氣而生。中軟外堅。象土含陰陽也。其藏黃者。土之色也。牛亦有黃。蟹中亦黃。皆土精也。丑在北方。水位。故兼主水。土。寅爲虎豹狸者。三獸形類皆相似。寅爲木位。木主藂林。寅又屬艮。艮爲山。虎之所處。集靈經云。寅爲少陽。五色玄黃。寅又有生火。火主文章。三獸俱斑。竝有文也。上應箕宿。箕主風。虎嘯風起。易云。風從虎。家語云。三九二十七。七主星。星主虎。虎七月生申衝寅。故虎在寅。狸豹以同類相從也。本生經云。主木者。以寅有相木。正月方生也。卯爲兔猬狢者。兔。陽蟲也。居月中者。陰懷陽也。元命苞云。兔居月中者。陰懷陽也。坎之氣。坎在子位。子刑在卯。故兔屬卯。老兔爲猬。狢亦兔類。故竝居卯。一云。

新字:丑為牛蟹鼈者。丑為艮。立春之節。農事既興。牛之力也。又。上当牛宿。説題辞曰。牛為陰事。牽耦耜耕也。故在丑。蟹者。立春之時。卉木生根。如其足也。艮為山。巨霊贔負。首頂霊山。負蓬萊山。即巨蟹也。鼈者。土之精気而生。中軟外堅。象土含陰陽也。其蔵黄者。土之色也。牛亦有黄。蟹中亦黄。皆土精也。丑在北方。水位。故兼主水。土。寅為虎豹狸者。三獣形類皆相似。寅為木位。木主叢林。寅又属艮。艮為山。虎之所処。集霊経云。寅為少陽。五色玄黄。寅又有生火。火主文章。三獣倶斑。並有文也。上応箕宿。箕主風。虎嘯風起。易云。風従虎。家語云。三九二十七。七主星。星主虎。虎七月生申衝寅。故虎在寅。狸豹以同類相従也。本生経云。主木者。以寅有相木。正月方生也。卯為兔猬狢者。兔。陽虫也。居月中者。陰懐陽也。元命苞云。兔居月中者。陰懐陽也。坎之気。坎在子位。子刑在卯。故兔属卯。老兔為猬。狢亦兔類。故並居卯。一云。

書き下し

丑の牛・蟹・鼈たるは、丑は艮たり、立春の節、農事既に興る、牛の力なり。又た、上は牛宿に当たる。『説題辞』に曰く、牛は陰事たり、耦耜(ぐうし)を牽きて耕すなり、と。故に丑に在り。蟹は、立春の時、卉木根を生ず、その足の如きなり。艮は山たり、巨霊贔負(ひいき)し、首に霊山を頂き、蓬萊山を負う、即ち巨蟹なり。鼈は、土の精気にして生じ、中軟らかく外堅し、土の陰陽を含むに象るなり。その蔵の黄なるは、土の色なり。牛も亦た黄有り、蟹の中も亦た黄なり、皆土の精なり。丑は北方水位に在り、故に兼ねて水・土を主る。寅の虎・豹・狸たるは、三獣の形類皆相似たり。寅は木位たり、木は藂林(そうりん)を主る。寅は又た艮に属し、艮は山たり、虎の処る所なり。『集霊経』に云う、寅は少陽たり、五色玄黄なり、と。寅には又た生火有り、火は文章を主る。三獣俱に斑にして、並びに文有るなり。上は箕宿(きしゅく)に応ず、箕は風を主る。虎嘯(うそぶ)けば風起こる。『易』に云う、風は虎に従う、と。『家語』に云う、三九二十七、七は星を主り、星は虎を主る。虎は七月にして生まる、と。申は寅を衝く、故に虎は寅に在り。狸・豹は同類を以て相従うなり。『本生経』に木を主ると云うは、寅に相木有り、正月方に生ずるを以てなり。卯の兎・猬・狢たるは、兎は陽虫なり。月中に居るは、陰の陽を懐くなり。『元命苞』に云う、兎の月中に居るは、陰の陽を懐くなり、と。坎の気なり。坎は子位に在り、子の刑は卯に在り、故に兎は卯に属す。老兎は猬と為る。狢も亦た兎の類なり、故に並びに卯に居る。一に云う、

現代語訳

丑に牛・蟹・スッポンを配するのは、次の理由による。丑は艮の卦にあたり、立春の節気には農作業が始まるが、それは牛の力による。また丑は天上では牛宿にあたる。『説題辞』(『春秋説題辞』。緯書)はこう言う。牛は陰の仕事を担い、二人並んで使う鋤を引いて耕す、と。だから丑にある。蟹は、立春のころ草木が根を生やし、その根が蟹の足のようであることによる。艮は山であり、巨霊(伝説の力持ちの神)が力をふりしぼって頭に霊山をいただき、蓬萊山を背負ったというのが、すなわち巨大な蟹である。スッポンは土の精気によって生まれ、中が柔らかく外が堅いのは、土が陰陽を含むことにかたどる。その内臓が黄色いのは土の色である。牛にも黄(牛黄)があり、蟹の中身もまた黄色で、みな土の精である。丑は北方の水の位置にあるので、水と土とをあわせてつかさどる。寅に虎・豹・山猫を配するのは、三つの獣の形がみな似ているからである。寅は木の位置で、木は茂った林をつかさどる。寅はまた艮に属し、艮は山で、虎の住む所である。『集霊経』は、寅は少陽であり、色は黒と黄である、と言う。寅にはまた火が生じる(火の長生が寅にある)が、火は模様をつかさどる。三つの獣はみなまだらで、ともに模様がある。天上では箕宿に応じ、箕宿は風をつかさどる。虎が吼えれば風が起こる。『易』に、風は虎に従う、とある。『孔子家語』はこう言う。三かける九は二十七、七は星をつかさどり、星は虎をつかさどる。虎は七か月で生まれる、と。七月の申は寅と衝(正反対の位置)であるから、虎は寅にある。山猫と豹は同類として従うのである。『本生経』が寅は木をつかさどるというのは、寅には相の木(勢いのある木)があり、正月に木がちょうど生じるからである。卯に兎・ハリネズミ・狢を配するのは、兎は陽の生き物であるが、月の中に住むのは、陰が陽を抱いているのである。『元命苞』に、兎が月の中にいるのは陰が陽を抱いているのである、とある。これは坎の気である。坎は子の位置にあり、子の刑は卯にあるので、兎は卯に属する。年老いた兎はハリネズミになる。狢も兎の仲間なので、ともに卯にある。一説に言う、

解説

丑・寅・卯の三禽について、なぜその動物がその支に配されるのかを、季節・星宿・五行・易の卦など多方面から説明する節である。丑の牛は、立春前後の農耕の始まりと、天の牛宿、土の色である黄(牛黄)によって説かれる。寅の虎は、木の位で林を、艮の卦で山を表すことに加え、天の箕宿が風をつかさどり「風は虎に従う」という『易』の言葉に結びつけられる。卯の兎は、月の中に兎が住むという伝承と、子と卯の刑の関係によって説明される。『孔子家語』の「三九二十七」のような数による説明は、九を掛けた数から動物の妊娠期間を導く独特の数理で、『大戴礼記』易本命に同様の記述がある。一つの配当に理由を何重にも重ねていく書き方は、どこから見ても整合するように体系を固めようとする意図の表れである。十二支の動物は今も年賀状や干支の置物で親しまれているが、その背後にはこうした幾重もの理屈づけがあった。

この章句が説くこと

五行大義十二支牛虎兎

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