導師導古典を学びたいすべての人に

言志四録 / 言志耋録 第百六十二条 小児を訓ふるは勿欺

訓小兒。不要苦口。只須以勿欺二字。是爲緊要。

新字:訓小児。不要苦口。只須以勿欺二字。是為緊要。

書き下し

小児を訓ふるには、苦口を要せず。只だ須らく勿欺の二字を以てすべし。是れを緊要と為す。

現代語訳

幼い子どもを教えるには、口うるさく言う必要はない。ただ「欺く勿れ(うそをつくな)」の二字をもって教えればよい。これが肝要である。

解説

子どもの教育は、あれこれと口うるさく言うのではなく、「欺く勿れ」の一点に絞ればよいという一条です。うそをつかない、人を欺かないということは、儒学で重んじる「誠」の出発点であり、そこさえ根づけば他の徳はおのずと育つという考えでしょう。朱子学の入門書『小学』にも、幼い者に「妄りに誑くこと無かれ」と教える言葉があります。前の数条で見た「簡明」な訓戒の、最も凝縮された形ともいえます。教えることが多すぎると、かえって何も身につかないものです。新しく入った人に何か一つだけ伝えるとしたら何を選ぶか。組織の文化の核を考えるときにも応用できる問いを含んだ一条です。

この章句が説くこと

誠教育勿欺子育て簡明

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る