導師導古典を学びたいすべての人に

言志四録 / 言志晩録 第二百二十九条 厳中に慈を存す

父道當嚴中存慈。母道當慈中存嚴。

新字:父道当厳中存慈。母道当慈中存厳。

書き下し

父の道は当に厳中に慈を存すべし。母の道は当に慈中に厳を存すべし。

現代語訳

父としての道は、厳しさの中に慈しみを保つべきである。母としての道は、慈しみの中に厳しさを保つべきである。

解説

父は厳、母は慈というのが伝統的な役割分担ですが、一斎はそれぞれにもう一方を含ませよと言います。父の厳しさが慈しみを欠けば、子は萎縮し反発します。母の慈しみが厳しさを欠けば、甘やかしになります。厳と慈は対立するものではなく、互いを内に含むことで初めてよく働くのです。父母の役割の分け方は時代とともに変わりましたが、厳しさと優しさの配合という問題は、今も子育てや人を育てる場面すべてに通じます。次の条では、父の厳しさも幼い子に対しては自然に従えと付け加えています。厳しく指導する立場の人は、そこに温かさが伝わっているか。温かく見守る立場の人は、必要な一線を示せているか。自分の配合を見直す手がかりになります。

この章句が説くこと

厳と慈子育て教育人材育成家庭

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る